爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

諫早湾干拓事業 開門の判断を覆す

諫早湾を干拓するという事業で、開門を巡って司法判断も分かれるという状態から一応は脱することになりました。 www.nishinippon.co.jp 干拓事業で潮受け堤防の閉鎖をしてからもすでに20年が経っていますが、同じ頃から漁業に影響が出たとして、漁業者側が堤…

「信州かくれ里 伊那谷を行く」布施他人夫、飯沢匡、後藤総一朗他

かなり昔の本で、自分で買ったものでもなく、昨年亡くなった母がかなり前に購入したものを貰ってきたものです。 母は結婚するまで伊那谷のほぼ中央の実家で暮らし、同郷の父と結婚してからは東京や名古屋などで暮らしていたものの、何かあればすぐに実家や親…

「データで見抜く 日本経済の真相」原田泰、大和総研

この本が出版されたのは、2010年12月。 リーマンショックでアメリカを始め全世界があっという間に不況に追い込まれた直後という時でした。 その影響が日本は少なかったのかどうかという議論もありましたが、それ以前にバブル崩壊以降の状態が続いていた日本…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1225 海洋プラスチックごみ

もはや何の力もないことが明らかになっているG7ですが、その場でこのような恥さらしな出来事があったということは、賀茂川さんの指摘を見るまで気が付きませんでした。 kamogawakosuke.info関税をめぐるアメリカと他国の争いばかりが話題となっていましたが…

???東京オリンピックの暑さ対策で「サマータイム」???

歴代首相の中でもその思考レベルの低さでは群を抜く森喜朗オリンピック組織委員会会長が、暑さ対策にはサマータイム導入をと安倍首相に提案したそうです。 headlines.yahoo.co.jp マラソンなどは早朝の開催を検討などと言っていましたが、全部を1-2時間早…

「サザエさんキーワード事典」志田英泉子編著

マンガ「サザエさん」は、長谷川町子により書かれたもので、昭和21年に最初は「夕刊フクニチ」に、ついで「新夕刊」「夕刊朝日新聞」を経て、昭和26年からは「朝日新聞」朝刊に引っ越し、それから昭和49年まで連載されました。 その数は全部で6477話になりま…

高級官僚の逮捕相次ぐ 政治家だけじゃない

文科省の高級官僚の逮捕者がまた出たというスキャンダルです。 www.jiji.com この前の息子の裏口入学というのも情けなくなるほどのバカバカしい贈収賄事件ですが、これも語る気も無くなるほどの事件です。 政治家はすぐに金に手を出すというイメージで、ダー…

「ポスト戦後社会 シリーズ日本近現代史9」吉見俊哉著

岩波新書のシリーズ日本近現代史はNO8高度成長を読んだことがあります。 この「ポスト戦後社会」はそれに続くもので1970年頃から以降を扱っています。 この時期は、私にとってはようやく社会のことも分かりだした少年時代から現在までということになり、…

台風12号は関東地方にとっては非常に危険なコースを取りそう

台風12号は小笠原諸島を過ぎ、今後海側から直接関東地方へ向かうようです。 tenki.jp 2016年の台風10号も迷走した上に東北地方に上陸というあまり見ないコースをたどり、各地に被害を出しました。 今回の台風も危険が予想されます。 九州は台風が頻…

「竹島 もうひとつの日韓関係史」池内敏著

周辺各国との領土問題はナショナリズムを奮い起こすための道具ともなりかねず、なかなか冷静な議論はできないものとなりますが、その中でも韓国との間の竹島問題は過熱気味になっています。 本書は歴史学者で日朝の近世の関係史がご専門という池内さんが、歴…

2020年東京オリンピックでは、熱中症死者が続出? 招致段階では大嘘

このところ連日の猛暑、40℃に近づくような大変な暑さが続いています。 毎日のように熱中症で救急搬送される人が多数出ており、死者も相当出ています。 心配されるのが、2020年開催の東京オリンピック、選手もさることながら、観客の健康も不安です。 オリン…

「ここが違う、ヨーロッパの交通政策」片野優著

民主党が政権を取った当時、マニフェストで高速道路の無料化というものが掲げられ、先進国ではそちらの方が一般的であるかのように思われました。 しかし、ヨーロッパの現状は全く逆、これまで無償であったドイツのアウトバーンも有料化の動きが始まっており…

イージス・アショア、とんでもない費用に

トランプの押し売りで買わされることとなった、陸上配備型のイージス・アショア、関連費用も含めて6000億円以上にもなるということです。 www.sankei.com 配備するとしても、当然のことながらトランプの大統領任期中にはまったく不可能であり、その後の大統…

「名作うしろ読み」斎藤美奈子著

名作と呼ばれる本の、あらすじをまとめたり、書き出しだけを並べたりといった書物は時々見かけることがあります。 しかし、それが「エンディング」ばかりを集めたものというのは、珍しそうです。 あとがきに著者も書いているように、名作の「顔」(書き出し…

「会津という神話」田中悟著

幕末から明治にかけての戊辰戦争で、会津藩は行きがかりから東北諸藩の盟主とされ、官軍に対する賊軍として討伐されました。 そのためか、その後も何かと差別を受け開発も遅れたということです。 しかし、会津藩士の中でも明治政府に出仕し、西南戦争時に九…

「原子力・核・放射線事故の世界史」西尾漠著

東日本大震災に伴う福島原発事故は非常に大きな影響を残し、いまだに多くの立入禁止地域が存在し、その収束の見通しも立たないほどのものです。 その他の事故といえば、スリーマイル島原発事故、チェルノブイリ原発事故が挙げられますが、他にも多くの事故が…

イスラエルで、「ユダヤ人国家法」が成立 これが現代の話なのか

イスラエルで、この国がユダヤ人の国であるとする「ユダヤ人国家法」が国会で可決成立したそうです。 www.asahi.com 国の基本に「人種」を置くなどということは、現代では考えられないような時代錯誤です。 さすがに日本でもこのような法律はありません。(…

「権力にダマされないための事件ニュースの見方」大谷昭宏、藤井誠二著

大谷さんは元新聞記者ですがその後はジャーナリストとして活躍、テレビ出演も多い方です。 藤井さんはフリーライターとしてさまざまな社会現象について書かれています。 お二人が対談で、権力と報道との問題点についてあれこれと語っているのですが、その最…

猛暑続く 警戒も続く

温暖化のせいとは思いませんが、大変な猛暑が続いています。 www.yomiuri.co.jp 40℃に達するような高温で、各地で熱中症にかかる人が続出、熊本でも高校野球の予選の応援の生徒が何十人も病院に搬送されたとか。 山陰地方の学校では、女子中学生が水泳の授…

「島原・天草の諸道 街道をゆく17」司馬遼太郎著

あまり司馬さんの本は読まないのですが、この一冊だけ。 「街道をゆく」というシリーズは、数十冊も書かれており、日本国内だけでなく海外版もあるようですが、その中で「島原・天草」というこの本のみ読みました。 したがって、シリーズがどのような主題を…

日本では住宅を資産とすることはできないのか。スクラップエコノミーが良いところ。

少し前に「スクラップエコノミー」という本を読み、20年ちょっとでスクラップと化してしまうような安普請の住宅を建てることが、経済活性化?につながり日本の経済成長を支えたという話を聞き、衝撃を受けました。 sohujojo.hatenablog.com 欧米のような、数…

「ゲノム編集技術」について、法的規制が必要かどうか政府検討始まる

最新の遺伝子編集技術とも言うべきゲノム編集について、環境省主催で検討が始まるという記事が、FOOCOM.NETで白石洋一さんにより書かれています。 www.foocom.net 「ゲノム編集」に関しては、これまでにもFOOCOM.NETで紹介されたり、書籍を読んだりしていま…

サンゴの白化現象はプラスチックのせい?

サンゴの白化現象という、サンゴと共生関係にある褐虫藻が死んだり離れたりすることで、サンゴ礁が白くなりやがては死滅してしまうという現象があります。 moriken23.com この原因は何か、いろいろの学説がありますが、今回、最近話題のマイクロプラスチック…

懐かしい風景「軽トラックの荷台に自転車」

昨日は朝から猛暑にも関わらず散歩に出かけ、暑さにやられて早々に戻りました。 その途中で出会ったのが「軽トラックの荷台に自転車」という光景です。 今ではこれはNHKBSの人気番組「日本縦断こころの旅」で火野正平氏が登り坂がきつい時に「軽トラはいない…

水害の被害者は二酸化炭素大量発生者を訴えて損害賠償を求めることができるか。

今朝の記事の関連です。 環境庁や国立環境研などでは、二酸化炭素温暖化が異常気象の原因であることは間違いないようなことを言っていますが、それでは今回の水害の被害者、遺族や家を破壊された人びとは、二酸化炭素の大量排出者や、自動車を不要不急で乗っ…

今度の水害は温暖化のせい? TBS”サンデーモーニング”の報道に「環境問題を考える」の近藤邦明さんが激怒

広範囲に大規模な水害を起こした西日本豪雨について、日曜日のTBS系の朝の番組「サンデーモーニング」で地球温暖化の影響という決めつけが為されたということです。 「環境問題を考える」というサイトで以前から二酸化炭素温暖化説に対してその矛盾と不備を…

「幕末・明治 偉人たちの定年後」河合敦著

幕末から明治にかけて、激動の時代には数多くの人々が活躍しました。 中にはその過程で生命を落とした人々も居ますが、生き延びて明治時代以降も過ごした人たちがいます。 この本は、そのような明治維新の偉人と言われる人々の、その後の話を集めたものです…

「生態学が語る東日本大震災」日本生態学会東北地区会編

様々な生物の分布などを研究する生態学は、地域の実態調査を繰り返し行い、その生物種や生態を研究していくのですが、この本を書いた「日本生態学会東北地区会」の皆さんは、その研究対象として、東北地方太平洋岸を扱ってきた人が多数居ました。 その研究対…

「グリーン資本主義」佐和隆光著

まあ題名だけ見れば、環境と資本主義の折衷案という感じのものかなというところでしょうか。大体そのようなものです。 著者の佐和さんは、京大名誉教授にして滋賀大学前学長、かなり偉い方のようです。 そんな人でも、社会の連中が環境保護の世界の大勢に背…

「魚が食べられなくなる日」勝川俊雄著

著者の東京海洋大学勝川さんは、水産資源管理がご専門ということで、他の著書を読んだこともあり、またツイッターでは色々と情報発信をしておられます。 本屋でこの本を見かけ、パラパラと見たところ一般向けに水産資源の問題について解説されているものと思…