安倍首相退陣に対し、市民?や有名人の声として「惜しむ」や「慰労」といったものが数多く報道されています。
まあ、反対意見は無かったことにされているのかもしれませんが。
ウソとゴマカシだけでやってきたこの長期政権に、そのような声が上がるというのは、どこまで騙されれば気が済むのかと情けなくて仕方ありません。
これまでも「自分がこいつらと同じ日本人であること」が嫌になり、心の中では日本人を捨てたくなるという事態が何度もありましたが、(原発事故の時など)またそういった気持ちになりそうです。
就任当初から何かうさん臭いものを感じてきたこの政権ですが、徐々にその形がはっきりとしてきました。
折に触れ、このブログでもそれを指摘してきました。
そのすべてを振り返ることはできませんが(多すぎて)、いくつかを取り上げてみましょう。
最初に安倍内閣の政策について疑問を呈したのが少し遅れましたが2014年でした。
浜矩子さんの上記の本を読んでの感想です。
アベノミクスという政策で株価は上がり、円安になり輸出は急増という、良いことばかりのように見えていた時期でした。
実はそれはバブル誘発で株価高騰を謀っただけのものであり、その他の経済政策はどれもまったく無効で無力であるということを論じたものでした。
トリクルダウンと言いながら、労働者の非正規化を推進するかのような政策をとり、格差をさらに広げようとしていることを論じたのが2015年でした。
”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1103 貿易赤字と貧困 - 爽風上々のブログ
結局、経済政策では大企業や投資家などの顔しか見ていなかったのがこの政権だったのでしょう。
この頃から議会での絶対多数に胡坐をかき、「安保法制」と呼ばれる一連の政策実現に向けた動きを強めます。
結局これはアメリカの求める集団的自衛権強化の一環であったわけですが、それも日米同盟強化とかいった美名で内容を隠しての強行でした。
2016年のアメリカ大統領選では予想外のトランプ当選、慌てふためいた安倍政権はすぐにトランプのご機嫌取りに総力を挙げることになります。
しかしトランプ詣でに忙しい中、色々と怪しげなことをやりだすようになりました。
まず最初は森友でした。
腐臭ふんぷん 国有地を安倍総理知人の学校に格安払い下げ - 爽風上々のブログ
そのようなスキャンダルの最中でも、いよいよ念願の「憲法改正」を言い出すことになります。
さらに加計学園問題も出てきます。
これは森友以上に安倍自身の責任が強いものでした。
加計問題、偉そうな顔で「私の意向の入る余地は全く無い」などと言われてもね。 - 爽風上々のブログ
アメリカ盲従の形はこのような兵器購入の数千億円以上の貢ぎ物という形で表れてきました。
これが一番やりたかったのね。アメリカの兵器購入。 - 爽風上々のブログ
最初からうさん臭かった株価つり上げですが、2018年のこの頃には年金資金を大量に株式購入につぎ込んでいるということを認識し、構造が分かりました。
年金等の運用先、国内株が40兆円を越えた - 爽風上々のブログ
「運用先」と言っていますが、本当に「運用」していたかどうかも怪しいものです。
不良株を買い支えるだけであれば運用していたとは言えないでしょう。
運用益というものも帳簿上だけのものになり、実際に益は出ていないことになります。
結局、この目くらましだけがアベノミクスだったと言えるでしょう。
外交では成果をあげたと言われている安倍ですが、実際はアメリカには巨額の貢ぎ物を吸い上げられるだけ、ロシアには見かけだけ良いように見せるだけで実態は何も進まず、中国韓国は悪化の一途、北朝鮮には相手にもされないという、惨憺たる状況です。
これよりひどい外交などあったでしょうか。
”外交上手”のはずが化けの皮がはげてもうボロボロ。日露首脳会談始まる。 - 爽風上々のブログ
さらに2019年には「桜を見る会」問題も露呈。
これはもはや政治の私物化、何の隠ぺいもせず堂々とやりたい放題でした。
「桜を見る会」は自民党議員後援会を接待する会だった - 爽風上々のブログ
2020年になり、思いもよらぬ新型コロナウイルス蔓延という事態になりましたが、そこでも失態の連続。
どこが「連続して公務遂行で疲労した」でしょうか。
国会開催もせず、記者会見すらほとんどしないという雲隠れ状態。
この期間のどこに「見るべき成果」や「すばらしい業績」があるのでしょうか。
こんな恥ずべき首相を選び続けた国民こそがもっとも「恥ずべき国民」でしょう。