ツイッターなどを見ていると、連日のように花見の会をめぐって首相や閣僚などがウソを付き放題、実際に法律違反をしていることが大いに疑われるにも関わらず、幕引きを図る連中などの批判もされています。
しかし、内閣支持率は少しは下がったとは言え、いまだに鉄板のように40%近く。
何が起きようとトランプ支持というアメリカの数字とほぼ同じ。
これは、奇しくも「日本語が理解できない日本人」の比率ともほぼ同様なんですが、まあこれは関係ないでしょう。多分。
彼らが決して安倍内閣支持の意思を変えない理由もほぼ理解できます。
それは「経済運営が一応うまく行っているから」(と思い込んでいるから)というだけです。
おそらく支持者の人々もこのような政権幹部の不潔さは気にはしているでしょうが、「少々問題はあっても経済第一」という感覚であろうということは想像できます。
しかし、「その点に最大最悪の問題点がある」ということに気が付かないのがこの後の怖ろしい未来をもたらすことになります。
アベノミクスと言われる政策は安倍内閣成立後に実施されました。
公共事業などに注ぎ込んだ「財政出動」、異次元と言われた「金融緩和」、そしてヤルヤルと言って何もできなかった「成長戦略」の「3本の矢」と言われたものです。
さらに赤字国債を積み上げただけの財政出動や、何をやってもうまく行かなかった成長戦略などはほとんど意味もなかったのですが、異次元の金融緩和がらみのみは「うまく行った」ということなのでしょう。
株価は安倍内閣開始の2012年12月には平均9000円ほどでしたが、それ以降ぐんぐんと上昇し、2013年の5月に15000円、そこから上昇程度は少し落ちるものの、2015年8月に20600円に達するまで徐々に上がり続けました。
その後はほとんど動きはなく、2017年11月に22700円に達したあとは、ほとんど変化がないようです。
為替レートは、民主党政権時には1ドル80円を割っていたのが、安倍政権開始時には82円程度、その後ぐんぐんと円安に振れ2013年5月には100円突破、2015年には120円台にまで下がります。
こういった金の動きにより、たしかに利益を受けた階層もあるために、そういった連中の安倍政権擁護の動きが強いのはたしかでしょう。
それは、投資家、大企業、その他有象無象です。
輸出大企業を儲けさせ、空前の利益をあげさせたのは主に円安誘導のおかげでしょうから、それは低金利誘導で生じたものだったのでしょう。
しかし、株価がうまい具合に上がり続けたのがなぜかは不思議なままでした。
それが賀茂川耕助のブログ等の情報で分かりました。
sohujojo.hatenablog.com年金基金運用基金(GPIF)がその運用先として株式に移行したということです。
それまでは国債や銀行預金などの固いところが主であったのを、株式市場に移しました。
これが、通常の運用として行っているのであればまだ運用益を増やすためだと好意的に解釈もできますが、これが「下がる銘柄の買い支え」であればどうでしょう。
上記記事の2015年運用成績は5兆5千億の赤字ということですが、その後10兆円の黒字などという時もありました。
しかし、最近では再び大幅な赤字に転落しています。
年金基金というものは、我々が受給すべき年金の大切な原資です。
それを危険にさらして株式市場の買い支えをしているのがアベノミクスの本体なのでしょうか。
しかし、このところの株式市場はほとんど膠着したままの状況です。
もはや新たな資金投入もできなくなっているのでしょう。
とはいえ、今の時点で撤退ということも不可能です。
そんなことをすれば、日本発の株式市場大暴落が起き、世界大恐慌の再来でしょう。
現在の世界の株式はアメリカのグローバル金融資本の賭博経済で保っていますが、このようなバブルはいずれは崩壊します。
それが、日本市場の崩壊にもつながり、我らの年金原資も吹っ飛ぶことになるのでしょう。
そして、それがアベノミクスの最後の崩壊につながるでしょう。
このような危険な政策を早くなんとかしなければと言ってきましたが、何も変わらない。
やはり崩壊を見なければならないのでしょうか。