爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

もうすでに免疫は獲得されているのか、コロナウイルスの現状は

コロナウイルス感染はかなりの広がりを見せましたが、ここにきてややその勢いが落ちているかのようです。

 

この状況について、特に日本ではすでに免疫が獲得されているのではと唱える人も出ています。

 

「国際ニュース解説」の田中宇さんも、さすがに抗体検査の結果から獲得免疫ができたとは言えないためか、「自然免疫」により感染は抑えられているとしています。

tanakanews.com

田中さんの記事では新型コロナウイルスに感染した人が抗体を作り出して免疫を持つのが「獲得免疫」、それ以外の要素で抑えるのが「自然免疫」としています。

獲得免疫を持つには至らないが、それ以前にその感染を防ぐ自然免疫機構があるのではということでしょう。

 

社会の大部分の人に獲得免疫を持たせようとした?(異論もありますが)スウェーデンでも、多くの死亡者は出しましたがようやく感染の広がりには歯止めがかかったようです。

逆に、抑え込みを強力に進めようとしていたニュージーランドではその緩みから感染拡大が始まりそうです。

 

「獲得免疫」への期待は、このウイルスでは非常に難しいのではないでしょうか。

感染確認された人を2週間隔離しておいて再検査し陰性になれば解放というのは、2週間でだいたい抗体ができ免疫が獲得されることを期待したことです。

しかし、人によりですがどうも上手く進まない人がかなり居るようです。

感染者を野放しにしておいて皆に獲得免疫を付けさせて社会全体の感染を止めるというのも、その作用を期待してのことですが、これも上手く行かない。

 

どうも一筋縄ではいかないウイルスであったようです。

しかも、強毒性で死亡率が高ければ放ってはおけないのでしょうが、そこそこはあってもそれほど高いわけではない。

すると、「放っておく方が良い」という論者も出るわけです。

エボラ出血熱やマールブルグ出血熱のような感染症で、「放っておいて集団免疫」などということを言う人は居ません。

逆に、インフルエンザに罹った人を強制的に2週間隔離するなどということはしたくてもできません。

ちょうどその間の中途半端な位置でおかしな動きをするウイルスだったから、これほどまでに混乱しているのかもしれません。