爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

鶏肉の生食について また大規模食中毒発生

”安心?!食べ物情報”でまたも鶏肉によるカンピロバクター感染についての紹介がありました。

 

http://food.kenji.ne.jp/review/review914.html

埼玉県の飲食店で、とりのたたきが原因とみられるカンピロバクター感染ということです。

私も繰り返し取り上げていますが、カンピロバクター中毒の最大の原因と見られる鶏肉生食は止まりそうもありません。

カンピロバクター食中毒は年間350万人 - 爽風上々のブログ

Campylobacter 食中毒 - 爽風上々のブログ

またもカンピロバクター食中毒事件 フードフェスティバルで鶏肉から FOOCOM.NET専門家コラムで瀬古博子さんが紹介 - 爽風上々のブログ

 

 

 

そう思っていたところに、ほんの数日前ですがNHKのローカルニュースで鹿児島で「鶏の生食の食文化を守る」という業者の協議会開催という報道がされました。

私もたまたまそれを見ていて、ちょっと驚きました。

 

(元のニュースはすでにNHKサイトから削除されているようですので、それを引用した2chをあげておきます。ちょっと品に欠けますが)

【ビバ! 生肉食】「生の鶏肉」文化守る協議会©2ch.net

 

まだこういったことを言う人達も居るんですね。

 

上記の私の記事にも書いておきましたが、この原因菌のカンピロバクターという微生物は、「飲食店の衛生状態」にはほとんど関係がありません。

この菌は健康な鶏でも腸管内に多数生息しており、それが屠殺され食肉処理をされる過程でどうしてもある程度は食肉に付着してしまうものです。

 

したがって、飲食店に入荷した時点ですでに汚染されているものが多く、それ以降の取扱をいくら清潔にしたところで無くなることはありません。

 

(実は、カンピロバクターは嫌気性微生物であり酸素にさらされると死滅するため、おそらく時間が経って”鮮度が落ちる”ほどカンピロも死滅して減少すると思います)

 

加工業者や飲食店業者などは、できるだけ生食で売りたいのでしょうが、被害は出ているはずです。知らないだけなんでしょうが。

 

 

もしもどうしても「とりのたたき」が食べたければ、そもそも生きている鶏の筋肉にはカンピロが出てくることはないと見られますので、屠殺自体を手作業で行ない、慎重に(腹わたを絶対に傷つけないように)解体すれば大丈夫かもしれません。

もちろん、少しでも腹わたが傷つき内容物に触れた肉は廃棄(または加熱用)としなければなりませんが。

そういった処理をすれば「カンピロフリー」と言えないことも無いように思いますが、その肉の値段は相当なものになるでしょうね。