爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「孫の力 誰もしたことのない観察の記録」島泰三著

著者はサルの観察を長年続けてきた霊長類研究者ということです。 まだ現役で研究を続けていますが、そんな中、娘さんに子供が生まれて初孫を持つことができました。 サルの社会の観察をずっと続けてきており、サルの子供の誕生から成長といったものも様々な…

トランプ大統領、米軍駐留費用の1.5倍を支払うように求める。

ニュースにも流れていますが、トランプ大統領は在外米軍の駐留経費の在留国の負担を引き上げようとしています。 www.bloomberg.co.jp 経費全額プラス5割、すなわち150%の支払いを求めるというものです。 これについては、田中宇さんの「国際ニュース解…

「トランプのアメリカに住む」吉見俊哉著

社会学者の吉見さんはハーバード大学の客員教授として、2017年9月から2018年6月までの10ヶ月の間、マサチューセッツ州ベルモントに滞在しました。 その事自体はその1年以上前に決まっていたのですが、その後の大統領選挙の結果で、その滞在には…

ピエール瀧の逮捕で多くの映画ドラマに影響 しかしどこまで自粛する必要があるの

人気俳優だったピエール瀧がコカイン使用の疑いで逮捕されたことを受け、多くのドラマや映画が影響を受けており、その損害は10億円とも30億円とも言われています。 headlines.yahoo.co.jp 特に、NHK大河ドラマの「いだてん」では重要な役どころだったた…

「ヒト 異端のサルの1億年」島泰三著

新人類、ホモ・サピエンスの誕生から今までの20万年については、色々な本を読んできましたが、それに先立つ霊長類はどのように進化してきたかということについては、あまり知ろうという思いが湧きませんでした。 様々な霊長類の研究をされてこられた著者の…

やはり出てきた「安倍4選待望論」

それまでの自民党総裁2期までという規定をあっさりと覆し、3期まで可能とした上での総裁選で当選したという醜態を演じたのがまだ記憶にも新しい中、4期まで可能とするようなルール改定をやってしまおうという議論が早くも出てきました。 headlines.yahoo.…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1247 人類存続へ有機栽培転換を

今回の賀茂川さんブログは「有機栽培」への転換が人類の存続にも関わるという主張です。 kamogawakosuke.info現在の地球では多くの生物が次々と絶滅しており、賀茂川さんはそれに農薬などが関わっているため、有機栽培への転換が必要だと言うことです。 これ…

新潟と佐渡を結ぶ高速船がクジラと衝突し負傷者多数

佐渡へ向かう高速船がクジラと衝突して多くの乗客が負傷したそうです。 news.livedoor.com この高速船は時速80kmのスピードで走行しているということで、クジラなどを発見しても回避は不可能でしょう。 こういった事故は、九州と韓国を結ぶ区間でも時々…

「発酵文化人類学」小倉ヒラク著

発酵食品といえば、なんとなく身体に良さそうといった捉え方が普通でしょうか。 しかし、多くの人にとっては、その内容については微生物が関係しているということは知っていても細かくは分からないものでしょう。 その、「発酵」について、「発酵デザイナー…

地震発生時の津波浸水予測地域に新築住宅 宮崎市の場合

NHKのニュースを見ていましたら、南海トラフ地震が発生した場合に浸水が予測されている地域に、新築住宅が多数建設され、人口が増えているという方動画ありました。 津波で浸水想定地区 半数近くで人口増 住宅新築も相次ぐ 宮崎 | NHKニュース このリンク…

「歴史は実験できるのか」ジャレド・ダイアモンド、ジェイムズ・A・ロビンソン編著

科学の多くの分野では「実験」というものが重要です。 物理学や分子生物学では、これが最大の課題解決の手法でありそれ以外の方法がない分野も存在します。 しかし、多くの科学の分野では「実験」が不可能と考えられています。 とくに、「過去」に関わる科学…

新元号決定のための「有識者会議」って何をするつもり

新元号の決定まであとわずかとなりましたが、今回、その決定の手続きのための「有識者会議」のメンバーが発表されました。 www.asahi.com iPS細胞の研究でノーベル賞も受賞した山中伸弥さんもメンバーに入っているとか。 他にも前経団連会長や前最高裁長官な…

「なぜウソをついちゃいけないの?ゴットフリートおじさんの倫理教室」ライナー・エアリンガー著

「南ドイツ新聞」というドイツの有力新聞で、「良心の相談室」というコラムを連載している著者が、その内容をまとめて倫理学というものに触れることができるような内容にしたというものです。 ただし、一問一答式で並べるといったよくあるような形式ではなく…

「すでに景気後退の局面に入っている」って、そもそも景気上昇が続いていたと思っていたのが不思議

さまざまな指標から見て、すでに「景気後退の局面に入っている」という観測が出ました。 toyokeizai.net おそらく米中の貿易摩擦により国際間の貿易が沈滞したための影響と言う人が多いでしょうが、そもそもそれではアベノミクスとは何だったのかということ…

「比べずにはいられない症候群」香山リカ著

香山さんの本は何冊か読んでいますが、この本はご本業の精神科医として多くの患者さんに話を聞いていてその中に潜む大きな精神疾患の要因「他人との比較」をまとめたものです。 なお、こういった問題は性別年齢別を問わずにあるものなのでしょうが、この本で…

「アポ電」強盗横行 どこで食い止めるか

「アポ電」と呼ばれる電話で財布の状況を聞き出しその後強盗に入るという手口の強盗が横行しているそうです。 アポ電自体の話の聞き方はこれまでのオレオレ詐欺などの特殊詐欺と同様のようですが、その後の金の受け渡しが対策が行き渡ってきたために困難にな…

「再読:石油文明はなぜ終わるか」田村八洲夫著、石井吉徳監修

5年ほど前に購入し読んだ本ですが、この内容に関する考えをまとめる必要があったために、再読しました。 sohujojo.hatenablog.com 著者の田村八洲夫さんは、本書出版当時は「もったいない学会」副会長ということでしたが、現在は理事ということです。 「も…

夢の話「のど自慢に出場」

つい先日も、私の「表の趣味」は合唱であると書きました。 しかし、あの「カラオケ」というのも大好きで、そういった場所へ知人たちと行っても他人への配慮など一切なく、マイクを握り続けるという性癖があります。 それでも最近は外に飲みに行くという機会…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1246 米大統領が一般教書演説

賀茂川耕助さんのブログ、今回はこの前のアメリカトランプ大統領の一般教書演説です。 kamogawakosuke.info通常はもっと早く行なわれるはずだったようですが、壁建設を巡るトラブルで予算成立が遅れた結果、ようやく2月5日になって演説が行なわれました。 そ…

中国に「少子化」の懸念 全人代でも取り上げられる

中国では現在「全人代」と呼ばれる最高決定会議が開かれています。 金正恩もそれがために中国首脳部との会談もなしに帰国したとか。 そこで話し合われている議題の中に「少子化」対策の問題があるようです。 中国ではかの有名な「一人っ子政策」により長く夫…

「逆転の大中国史 ユーラシアの視点から」楊海英著

著者の楊さんは、中国内モンゴル自治区のオルドスの出身、モンゴル民族の血を引くということですが、北京で日本語を学んだ後、日本に留学、そして歴史を学びそのまま日本で研究を続けます。 中国国内ではできない歴史研究を日本から行なうということで、本当…

「会津落城 戊辰戦争最大の悲劇」星亮一著

一般に、戊辰戦争時の会津での戦いといえば、少年兵たちが自害した白虎隊の悲劇や、城下の戦いとなったときの婦女子の自害が有名で、会津を悲劇のヒーローと見る見方が多いようです。 しかし、歴史の動きをしっかりと見ていくと、幕府瓦解の時にあたり奥羽越…

「日本の海はなぜ豊かなのか」北里洋著

日本の沿岸は、乱獲で獲れなくなった魚種が多いのはともかく、非常に様々な生物に富んでいるらしいということは感じていました。 地中海などは海藻もあまり生えず生物に乏しいと言うことも聞いたことがあります。 しかし、本書によるとその感覚は正しく、2…

「本当は不気味で怖ろしい自分探し」春日武彦著

「自分探し」と言うことを、特に若い女性などはよく考えるようです。 日常のつまらない勉強や仕事に追われている自分は、「本当の自分」ではない。 どこか別にキラキラ輝く自分があるはずだと思い、それを探そうと言うのです。 しかし、長年臨床で精神科医を…

「ロボットからの倫理学入門」久木田水生、神崎宣次、佐々木拓著

今話題のロボットと言うことに寄せて、倫理学を説明してしまおうと言う本に見えます。 しかし、まえがきにもあるように、ここでロボットと倫理学を重ねると言うことには2つの意味があり、一つは確かに倫理学に初めて触れる人にも興味をもたれやすいと言う意…

NATROMのブログより、「副腎疲労」は根拠が不明確な疾患である

内科医NATROMさん(最近のペンネームは”名取宏”)のブログより、「副腎疲労」と言う疾患?についての記事が興味深いものでした。 natrom.hatenablog.com 記事の後半にあるように、「副腎疲労」とネット検索すると、その上位には多くの医者の解説や、サプリメ…