爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2017-01-01から1年間の記事一覧

夢の話「工場勤務者の評定も外部委託」

また現役時代の仕事の夢です。 工場での勤務のようですが、排水管理の部門です。 実は、40年近く前の新入社員当時に最初に配属されたのが廃水処理のプラントでした。 当時は知らなかったのですが、その機械も導入してすぐのもので、そのためか不具合も多く大…

「桜が創った”日本” ソメイヨシノ起源への旅」佐藤俊樹著

桜の花が満開となり、一斉に散っていく光景というのは日本全国同じように見られると思っていますが、実はそれはソメイヨシノ全盛の現代だからこそであり、つい100年ほど前まではそうではありませんでした。 そして太平洋戦争に向かう国情の中で桜への意識が…

「わかりやすく〈伝える〉技術」池上彰著

政府や大企業の公式発表でも分かりにくいものが多いのですが、そこには誰に読ませ分からせようと言うのかがはっきりとできていないせいもありそうです。 そのような大きな話ではなくても、誰でも会社で営業のプレゼンをしたり、会議で発表したりすることはあ…

「グルメサイトで☆☆☆の店は本当に美味しいのか?」嶋浩一郎、森永真弓著

スマホの急速な普及で多くの人々がネットを使う社会になってしまいました。 しかし、そのほとんどは疑問を抱えながらなんとか使っているのではないでしょうか。 この本はそういった多くの疑問点が少しでも理解できればと解説されています。 まあ、一つでも二…

トランプは何もかもぶち壊してしまうつもりなのか。エルサレムの首都認定

アメリカの議会でかつてイスラエルの首都がエルサレムと認めたことがあり、これまでの大統領はそのあまりにも大きな影響を怖れて棚上げしていたものを、とうとうトランプは実行すると宣言しました。 www.tokyo-np.co.jp当然ながら、パレスチナを始めイスラム…

FOOCOM.NET専門家コラムより「低炭水化物ダイエットを通して見つめる世界の食事情」児林聡美さん

よく拝見して参考にさせていただいている、FOOCOM.NETの専門家コラムに、東大で栄養疫学を研究していらっしゃる児林さんが「低炭水化物ダイエット」にまつわる話を書いています。 www.foocom.net「低炭水化物ダイエット」とは、普通は「低糖質ダイエット」と…

私の方言体験 九州の言葉

方言というものの様々な面を目一杯取り込んでいるような熊本県に住んでいると時々それを意識させられるようなことに出会います。 つい先日も、町を歩いていて後ろの方で話している人が知り合いかと思ってドッキリしたけれど見も知らぬ人でしたということがあ…

祝 羽生善治さん将棋永世七冠達成

将棋棋士の羽生善治さんが、昨日の竜王戦でタイトル奪還に成功し、永世竜王の称号を獲得しました。 これで、将棋界の七大タイトルすべてで永世資格を得るという前代未聞の偉業を成し遂げたことになります。 羽生さんは1985年に棋士としてデビュー、それから…

50年近く前の蒸気機関車写真その2

写真をもう2枚。 これは印象深いものですが、1970年2月22日、篠ノ井線電化完成で蒸気機関車さよなら運転が行われたときに、松本駅で撮影しました。 当時住んでいた神奈川県から、日帰りでこのイベントを見に行きました。 実は、2月20日が高校の入学試験の日…

「聖書考古学 遺跡が語る史実」長谷川修一著

キリスト教の旧約聖書というものは、ユダヤ民族の歴史を語っています。 聖書全体を真実と考えるのが宗教としてのキリスト教であり、教徒は程度の差はあれそう信じているのでしょうが、実際にはとても史実とは考えられないような話もあるのは確かです。 一方…

「日米地位協定入門」前泊博盛著

最近またも在日米軍の兵士の関係する事件が相次いでいます。 そこで必ず出てくるのが「日米地位協定」というものであり、そこに問題があるということもなんとなくは感じていました。 図書館でたまたまこの本を見かけ、きちんと内容を知っておく必要もあるか…

50年近く前の蒸気機関車写真

何日か前に書いた、物置の整理で見つけ出した少年時代に撮影した写真のネガですが、ようやくフィルムスキャナーでの取り込みも終了しました。 中から特に出来の良かったと思うものをいくつか載せておきます。 これは1972年3月27日に中央本線で撮影したD51で…

「私家版 日本語文法」井上ひさし著

小説家戯曲家として有名な井上ひさしさんですが、日本語文法にも造詣が深く、何冊かの本も出されているようです。 これはその一冊ですが、とは言え堅苦しい文法解説ではなく、様々な文法上の問題点を取り上げたエッセイとなっており、その中で巧みに文法解説…

「オスプレイの謎。その真実」森本敏著

著者は第11代防衛大臣、ちょうど民主党政権時代に民間から防衛大臣として入閣し、オスプレイの在日米軍配備の時期と重なったために苦労をしたそうです。 実は、著者は防衛大学校卒、そのまま防衛庁に入庁したという専門家でした。 民主党政権の大臣など皆…

再認識 白黒フィルムの底力

年末に向け大掃除の一環として、物置に入れっぱなしにしていた昔の書類などの整理を始めました。 すると、昔撮影したネガフィルムが大量に出てきました。 大体、中学生から高校生くらいの頃に撮った白黒のフィルムです。 実は、半年ほど前にフィルムスキャナ…

「朝鮮通信使 江戸日本の静信外交」仲尾宏著

つい先日、ユネスコの世界記憶遺産に登録されたことで話題となった朝鮮通信使ですが、その全体像を10年前に日朝の関係史が専門の著者が著していました。 江戸時代には国同士の対等な関係の外交というものは、朝鮮との間にのみ存在しました。 そしてそれは…

夢の話「時代劇の主人公」

またなんとも変な夢を見てしまいました。 私はどうやら武士らしく、しかもある小藩の家老のようです。 藩の名は判然とはしませんが、垣崎藩とかいうようなところで、自分の名前は但馬守常久といったようなものです。 藩の情勢は大混乱で、どうも近々無くなっ…

「リスクの世界地図 テロ、誘拐から身を守る」菅原出著

世界各国に仕事のために赴く人々は増えており、それにつれてテロや犯罪に巻き込まれる人も出ています。 海外留学に引き続いて海外での仕事を続け、現在は国際政治アナリストという著者が、世界各国の危険度を詳細に語っています。 ただし、本書は2014年…

「インバウンド」阿川大樹著

「インバウンド」という言葉は、最近では「海外から来日する観光客」という意味で使われることが多いようですが、この本では「コールセンターなど電話を受けて色々な対応をする仕事」の意味で使われています。 「アウトバウンド」とは、それに対して自分から…

「なぜ、ラーメン屋の8割が3年で消えるのか?」鴨志田晃著

いかにも本屋で手に取らせたいという思惑が強いような題名ですが、中身はかなりその印象とは異なります。 一応、ラーメン屋開業の話というのも導入的に入れてありますが、主題はアメリカのビジネススクールなどで教えられている経営理論、それを勉強すればMB…

いつもの「安心?!食べ物情報」より、今回はインフルエンザ異常行動

いつも参考にさせて頂いている、渡辺宏さんの「安心?!食べ物情報」ですが、今回は食べ物ではなくインフルエンザ患者の異常行動についてです。 http://food.kenji.ne.jp/review/review940.html インフルエンザ患者が走り回ったり飛び降りたりという異常行動…

「感情的にならない本」和田秀樹著

精神科医の和田さんの本ですが、内容はさほど難しいものではなく「気の持ち方」といった程度のものです。 キレる若者なんていうことを良く言いますが、若者だけでなく中年から老人までキレやすくなっているようです。 これは感情のコントロールができないと…

ある意味、民主主義の欠点の原点がここにある 某掲示板の書き込みより

時々参考にしている、読売新聞の掲示板「発言小町」に以下のような話題があり、書き込みも増えていますが、そこに「民主主義」というものについて考えさせられるものがありました。 イオン商品券は非常識なのでしょうか? : 家族・友人・人間関係 : 発言小町…

「会計士は見た!」前川修満著

何か、非常に軽い感じの題名ですが、中身は非常に真面目なもので、公認会計士の前川さんが昨今の社会を騒がせた企業の問題を、発表された会計報告のみを題材として分析し推理するという、企業会計に興味を持つ人、(もちろん会社勤めの人は皆興味を持ってい…

「日本国の伝統」ってなんだと思っているのやら 同性パートナーの問題

自民党の竹下亘総務会長が、もしも海外の首脳来日の際に「同性パートナー」を連れてきたらという問題について「それは日本国の伝統に合わない」と発言したそうです。 www.sankei.com 「私はそんなのは気持ち悪いから嫌だ」と言うのは別に勝手でしょうが(批…

「これは誰の危機か 未来は誰のものか:再読」スーザン・ジョージ著

再読としましたが、本当は初めてです。 昨年4月にちょうど図書館から借りてきて、読もうとしていたら熊本地震が発生、余震が続きとても読書をできる状態ではなくなりました。 「地震がおさまったらまた読みたい」としていたのですが、すっかり忘れていて今に…

八代妙見祭開催

この前、ユネスコの世界遺産に登録された熊本県八代市の妙見宮大祭が本日開催されています。 旧市街地の外れにある塩屋八幡宮を朝スタートし、市内を巡って八代神社(妙見宮)まで練り歩くというものです。 北風が急に強まって寒い中、今年はひときわ多い見…

「外邦図 帝国日本のアジア地図」小林茂著

「外邦図」とは、明治の初期から太平洋戦争期にかけて日本がアジア・太平洋地域について作製した地図を指します。 それは植民地支配や戦争遂行のために必要なものでした。 こういった地図は他のヨーロッパ諸国にとっても最重要のものであり、偵察使命をおび…

「パチンコ 規制と進化の歴史」下代裕人著

ひと頃の勢いはなくなったようですが、それでも町のあちこちに壮大な店舗を構え、朝10時ともなればそれだけが生きがいのような連中が開店に押しかける風景が見られるパチンコですが、あまりきちんとした歴史記述がされたことは無かったと思います。 この本…

「サブプライム危機はこうして始まった 決定版アメリカからの最新レポート」ブルース・E・ヘンダーソン、ジョージア・ガイス著

サブプライム危機、現在ではそれから引き続いて起きた最大の金融機関倒産であるリーマンブラザーズ破綻から「リーマンショック」という方が通りが良いかと思いますが、リーマン破綻が2008年9月、本書出版は2008年8月であり、本書には「リーマン」…