爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「天気図の見かた」岡林一夫著

この本はかなり古いもので、発行は昭和50年5月、それから程なくして買っていればおそらく私が大学生の頃と思います。 今のように、天気予報が行き届いている時代とは違い、約40年前にはテレビでもニュースの時に一日数回といったものではなかったでしょ…

夢の話「引っ越し」

今日の夢はあまりにリアル。まだ引っ越しの悪夢が覚めきっていないようです。 アパートの一室で住んでいたのが、ようやく転勤になり引っ越しをすることになったという夢です。 あまり生活感はないのですが、家内は居るものの子供はいない状況ということは、…

「若者はなぜ【決められない】か」長山靖生著

何を「決められない」のかというと、職業などの自分の未来に続くものということです。 つまり、「フリーター」と呼ばれる人たちを扱ったものなのですが、2003年出版の本ということで、まだ「フリーター」を選んでやっている状態だった頃です。 今となっ…

「若者はなぜ【会社選び】に失敗するのか」渡邉正裕著

就職氷河期は若干緩和されたとは言え、大学卒業生にとって就職というものは大問題であるのには変わりはないのですが、それだけ苦労して入った会社も数年で退職してしまう人が多いということです。 これはやはり会社選びというものを失敗してしまっているので…

FIT(再生エネルギー固定価格買取制度)破綻間近

昨日になりますが、NHKの朝の番組でFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度、ちっとも再生はしませんが)がかなり問題となってきたということが報じられていました。 www.nhk.or.jpこの記事はすぐにネット上から消えてしまうでしょうから、長めに引用して…

「日本列島人の歴史」斎藤成也著

歴史とはいっても、著者は国立遺伝研究所の教授で、DNAのゲノム情報からヒトの進化を考えるというのが専門ですから、そういった方向性の本です。 なお、この本は「岩波ジュニア新書」という、中高生が対象のシリーズに入っているものですが、その内容は非常…

突然やってきた将棋ブーム

中学生プロ棋士の藤井聡太四段が昇段以来負け無しの連勝で、今日は連勝記録突破なるかどうかという大騒ぎです。 テレビを見ると藤井くんが昼食に何を食べたか、夕食に何を頼んだかというところまで、そば屋、中華料理屋に取材のカメラを入れて電話を待つとい…

豊洲問題にリスク学第1人者中西準子さんのインタビュー記事

混迷する豊洲問題に、リスク学の第1人者の中西準子さんがさらにインタビューに答えています。 www.buzzfeed.com6月12日にインタビュー実施ということですので、この前の記者会見より前の話ですが、そこで小池知事が持ち出した話も基本的にはこの状況は変えて…

加計問題、偉そうな顔で「私の意向の入る余地は全く無い」などと言われてもね。

また安倍首相はお仲間ばかりの後援会で冒頭の言葉をお吐きになったようです。 そうではないという証言がボロボロ出ているのにね。 やはり口先だけの指示だったので証拠は全く残っていないと安心しての強気なんでしょうが。 証拠などなくても結果がすべてを語…

「望遠ニッポン見聞録」ヤマザキマリ著

ヤマザキマリさんと言えば、テルマエ・ロマエの原作者。 17歳にヨーロッパに渡り、その後長く海外生活をしている方です。 (一番長いのはイタリア、その他アメリカ、シリア、ブラジル等にも住んでいたとか) 日本というところには、かなり複雑な心境で対峙…

「デジタルメディア・トレーニング」富田英典、南田勝也、辻泉編

本書は2007年の出版ですので、もう10年前になりますが、その時点はインターネットやケータイなどが爆発的に広まりだしてからおよそ10年が経過した頃でした。 多くの人がそのデジタルメディアの波に飲まれながら、上手く使いこなすというよりは翻弄さ…

「兵法 勝ち残るための戦略と戦術」小和田泰経著

兵法と言ってもいろいろな種類のものがあるのでしょうが、ここでは主に中国の古代の戦国時代に成立したものと、その後それから派生したものを扱っています。 本書は、兵法書と兵法家、そしてその内容をコンパクトにまとめて記しており、兵法というものを概観…

「21世紀日本の格差」橘木俊詔著

著者は経済学の中でも労働経済学、公共経済学といった分野がご専門の方です。 あとがきに書かれていますが、およそ10年前に日本にも大きな格差ができているとして問題になった時期があったものの、その後世間の関心は薄れたようでした。 しかし、最近にな…

「観光立国の正体」藻谷浩介、山田桂一郎著

外国人旅行者が2000万人を越え、国も観光立国という方針を打ち出し力を入れているようにも見えますが、その実、内容は非常にお寒いもののようです。 この本は、エコノミストとして活躍されている藻谷さんが、スイスのツェルマットに在住しガイドから始め…

小選挙区の区割り変更 そんなに議員と地域のつながりが大切なら選挙区制度の大幅変更を

衆議院の小選挙区の区割り変更が発表され、議員定数の削減の他にも多数の選挙区区割りの変更が公表されており、混乱を招いています。 もともとは、議員定数あたりの有権者数が最大と最小とで2倍以上となったために裁判所で違憲状態と判断され(相も変わらず…

「科学者の目、科学の芽」岩波書店編集部編

これは岩波書店発行の雑誌「科学」に掲載されたエッセイをまとめ再構成されたもので、著者は様々な分野の学者、研究者です。 その多くは自分たちの専門分野の知見から一般社会に広げて見る視野を紹介するというスタイルになっています。 まあすべての研究者…

森友・加計学園問題、構図の認識が変わってきました。

森友・加計学園と続く安倍政権中枢部の不祥事はまだまだ収束の方向性も見えません。(政権の希望にもかかわらず) 森友問題が起きた当初は、官僚側が過度に「忖度」し、安倍総理の望む方向に勝手に動いて取り計らったのかと思っていました。 安倍総理が最初…

「ルボ 雇用劣化不況」竹信三恵子著

最近読んだ「ピケティ入門」という本が面白かったので、その著者の別の本を読んでみました。 「ピケティ入門 「21世紀の資本」の読み方」竹信三恵子著 - 爽風上々のブログ とは言っても竹信さんの本としてはこの本の方が古いものです。 2009年の出版で、…

公務員守秘義務は何のためにあるのか 地に落ちた自民党政治家の質

加計学園問題について、文科省の職員から情報が出たことを、文科省副大臣の義家とやらが「公務員守秘義務違反」にあたると主張しているようです。 headlines.yahoo.co.j (上記記事の写真は非常に「真を写す」写真というものの能力を遺憾なく発揮しており、…

お酒の話 酒会社での体験 その2 乙類焼酎の製造

会社の研究所で微生物の基礎研究なんて言うことをしていた私に、酒部門への転勤の話が舞い込み、それを受けたのは40代になった頃でした。 酒部門と言っても、現場での仕込みから瓶詰めまで様々な業務があるところですが、最初はまず製造支援の研究からとい…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1187 大規模サイバー攻撃

賀茂川耕助さんの最新記事(こちらが正真正銘の最新)です。 先月半ばに世界中で猛威を奮ったランサムウェアによるサイバー攻撃についてのものです。 kamogawakosuke.info これにより世界中の大企業を始め、国家組織すら被害を受けました。 まだ実際に攻撃し…

社会不安も政治暴走も、どれもエネルギー依存文明の崩壊の表れ

もちろん、書くことはあの法成立の件ですが、そのカテゴリーに「ニュース」「政治経済」に加えて「エネルギー文明論」も加えました。 私にはこのような社会の流れというものが、現代の「エネルギー依存文明」が崩壊する過程における断末魔のきしみのように見…

「株式会社の終焉」水野和夫著

資本主義という経済体制はもはや先が無く、それに気付かないままに続けられている、成長信仰による延命策はすべてさらに傷を広げるものだという、私が常日頃考えていたことと非常に近い内容の書籍を次々に出版されている水野さんの本です。 これまでも数冊の…

お酒の話 酒会社での体験 その1 概要

何度か書いたかもしれませんが、退職まで30年以上務めた会社は発酵会社でした。 そこで酵母やカビ、細菌といった微生物関連の仕事をした時期が長かったのですが、その中で40代に10年足らずの間ですが、酒類の仕事に就いたこともありました。 多方面の業務を…

まだ消え去らないサマータイム制の亡霊

私が目を覚ます時間はたいていは朝4時から5時の間です。 ちょうど夏至も間近の一番日の出の早くなる時期とは言え、九州の西端ではまだまだ明るくなる時間は遅く、4時ではまだ真っ暗。 ようやく5時過ぎになって明るくなってきます。 最近はほとんど聞かなくな…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1186「戦争をする国」への動き

(実はこの”賀茂川耕助のブログ”記事は最新のものではありません。6月2日に発表されているものですので、すでに10日経過しています。その内容は面白いものであり、当然ながらこちらでも読んだという記事を書いても良いところなのですが、あまりにもそれが…

夢の話「南信州の駅から九州まで帰る」

今日見た夢はその理由もはっきりしており、不可解な点は少ないものの、現実の状況とは差があるので、それがどういった意識から由来するのかは我ながら興味深いところです。 夢の中では私は南信州の駅に居ます。 とはいっても、現実の飯田線飯田駅とは全く違…

「その前提が間違いです。」清水勝彦著

ビジネスのいろいろな側面でよく考えなければいけないとは言われますが、経営戦略が専門の著者から見ると、「そもそも議論の前提がおかしい」と言うことが多いようです。 前提がおかしい議論はいくら続けていても結論が出ません。 そこで、本書では「よく耳…

「ザ・対決 権力闘争の日本史」板垣英憲他著

歴史の中でいろいろな面を取り上げて並べたシリーズを出版元の世界文化社が企画しているようですが、その中で「日本の権力闘争」についてまとめたのが本書です。 政治権力を巡っての争いというのは古代から現代まで数限りなく行われてきました。 これが人間…

九重と阿蘇

ちょっとバタバタだったのですが、1泊2日で関東方面に行ってきました。 その帰りに飛行機から撮影したのがこの写真です。 見えている山々は大分と熊本の境にある九重連山です。 こちらはその直後、阿蘇の外輪山と阿蘇市付近で、おそらく右側の山あたりが大…