爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2016-01-01から1年間の記事一覧

トランプがアメリカ大統領選を制す 世界はさらに流動的に

もしやと思っていたのですが、実際にトランプが大統領選を制してしまいました。 まあクリントン優勢の情勢分析と言ってもほんの数%でしかなく、アメリカも日本同様世論調査の精度は落ちている状況ですから、それほどの驚きはありませんでした。 しかし、そ…

渡辺宏さんの「安心?!食べ物情報」でジャガイモ食中毒は学校が大半との記事

昔から参考にさせて頂いている、渡辺宏さんが毎週記事を書かれている「安心?!食べ物情報」の今週号では「ジャガイモ食中毒は学校が大半」と書かれていました。 http://food.kenji.ne.jp/review/review887.html ジャガイモの芽や日光の当たった皮にはソラニ…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1166 どうなる米大統領選

いよいよ投票が迫っているアメリカ大統領選についての賀茂川耕助さんのブログです。 kamogawakosuke.info 報道でも両候補の支持は拮抗しておりどちらに転ぶか予断を許さない状況のようです。 賀茂川さんの指摘のように、トランプ候補はその過激発言などのマ…

「名城と合戦の日本史」小和田哲男著

日本中世史研究の第一人者という著者が、戦国時代の合戦、特に城の攻防の戦いを紹介しているものですが、有名なものばかりでなく各地方のあまり知られていないものまで取り上げています。 戦国時代と言えば信長、秀吉、家康といった天下統一を中心として武田…

「脱成長のとき 人間らしい時間をとりもどすために」セルジュ・ラトゥーシュ、ディティエ・アルバシェス著

脱成長ということを主張しているラトゥーシュは以前に一冊読んだことがありますが、それはかなり難解なものでした。 sohujojo.hatenablog.com 今回の本は教え子のアルバシェスと共著となっているためか、かなり分かりやすく書かれているように感じます。(実…

「日本の大問題”10年後”を考える 本と新聞の大学講義録」モデレーター 一色清、姜尚中

朝日新聞社と集英社が共同で開催した「本を新聞の大学」という公開セミナーの、第3回目、2014年の「10年後を考える」という統一テーマでの講義録です。 モデレータとして、朝日新聞の一色清氏と東大名誉教授の姜尚中氏の2人が登場し、全部で8回の講…

「科学の落し穴 ウソでもないがホントでもない」池内了著

著者はもともとは天文学者・宇宙物理学者ですが、その後の活躍は科学哲学や科学教育といった分野に移ったようです。 また、疑似科学の批判もされています。 本書は科学というものについてあちこちに書いたエッセイをまとめたものです。 中日新聞や「グラフィ…

「つながり進化論 ネット世代はなぜリア充を求めるのか」小川克彦著

著者の小川さんは旧電電公社に入社、研究職を勤めその後慶応大学の環境情報学部に移られたそうです。 言わば、電話を通したコミュニケーションの専門家ということでしょうか。 この本は2011年3月の発行ですので、まだスマホはそこまで普及はしておらず…

日銀黒田総裁、物価上昇率2%目標実現をさらに先送り いつまでこんな馬鹿なことを続けさせるのか

日銀の黒田総裁は物価上昇率2%実現という、彼の就任以来の目標を2018年以降にさらに先延ばししたそうです。 toyokeizai.net 日銀の目標として物価上昇率などを定めること自体、しょうもないものでどうかと思いますが、それにしても黒田総裁の思惑がすべて…

FOOCOM.NET松永編集長に、受験大手Z会から取材

FOOCOM.NETの松永編集長に、通信教育の㈱Z会から取材が来たということが書かれていました。 www.foocom.net Z会といえば、40年以上前の私の大学受験当時にもその名は有名なもので、一時入会した覚えがあり、懐かしいものです。 そのZ会が会員向けの情報誌…

冷凍メンチカツでO157食中毒 子ども2人が重症

www3.nhk.or.jp 今朝のニュースでやっていたのが上記の食中毒事件です。 スーパーを通して大量に流通させていたもののようです。 販売前の製品からも大腸菌O157が検出ということですので間違いないでしょう。 しかし、それにしても「冷凍メンチカツ」とい…

「こうして、世界は終わる」ナオミ・オレスケス、エリック・コンウェイ著

最初にお断りしておきます。 いつもの図書館でパラパラと内容を見て借りてきた本ですが、読み出して唖然とするものでした。 社会科学の本棚から選んだのですが、中味はSF、近未来から21世紀を振り返るという体裁のものです。それもあまり出来の良くない。 …

「地名の社会学」今尾恵介著

著者の今尾さんは専門の研究者ではないようですが、地名や地理・鉄道などに関する著書を多数執筆されている作家の方です。しかし、地名というものについては非常に詳しい検討をされており、知識も多い方とお見受けしました。 本書は地名というものについて、…

「富士山噴火の歴史 万葉集から現代まで」都司嘉宣著

著者は元東大地震研の研究者で、津波がご専門ということですので、テレビでもお顔は拝見したことがあります。 そのかたわら、古い時代の地震や火山噴火の記録も古文書の中から拾い上げるということをなさっており、本書はその富士山噴火に関するものを詳細に…

久しぶりに温泉旅行 黒川温泉

久しぶりに温泉旅行に行ってきました。 阿蘇北方の黒川温泉、熊本県南部地方からは片道100km以上とけっこう遠いところです。 ニュースにも流れているように、阿蘇への出入り口である国道57号線は阿蘇大橋と共に地震の際の崖崩れで流れてしまい、まだ当分は不…

「世界をやりなおしても生命は生まれるか?」長沼毅著

現在の地球は生命に溢れていますが、それが奇跡的な偶然なのか物質の性質として条件が揃えば必ず生命になるものかは確実なことはわかりません。 しかし、もしも奇跡であれば宇宙には他には生命が存在する可能性は非常に低いことになりますし、必然であれば(…

「職業としての科学」佐藤文隆著

職業としての科学 (岩波新書) 作者: 佐藤文隆 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2011/01/21 メディア: 新書 クリック: 2回 この商品を含むブログ (13件) を見る 著者は理論物理学が専門の京都大学名誉教授の方です。 現在では「科学」を職業として選び生活…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1165 嘲笑の対象「陰謀論」

今回の賀茂川さんのブログは表題からは意味が取りにくいかもしれません。 kamogawakosuke.info 「陰謀論」という言葉がよく使われますが、賀茂川さんブログにも引かれているように、911のアメリカ同時多発テロは公式発表のようなビン・ラディンらのテロで…

「朝日新聞オピニオン 日本がわかる論点2016」朝日新聞出版編

現在の日本の問題について、朝日新聞の編集委員、論説委員といった人たちが項目別に詳しく解説をしているものです。 まあ、朝日新聞をお嫌いの方も多いでしょうが、かと言って初めから捨ててしまうのももったいないというような内容でしょう。 問題点として…

「ヒトラーの経済政策 世界恐慌からの奇跡的な復興」武田知弘著

ヒトラー、ナチスといえばその侵略戦争とユダヤ人などの虐殺といったマイナスイメージばかりが強いのですが、その政権奪取の過程は民主的な選挙によって行われたというところは知られている方でしょう。 しかし、それがどのようなものだったのか、これもイメ…

「頭にちょっと風穴を 洗練された日本人になるために」廣淵升彦著

著者はテレビ局の海外支局に勤め取材を重ねた後、日本で大学の講師・教授などに転身しました。 海外経験や知識が豊富ですが、日本で大学の学生に教える立場になって、彼らの知識の無さというものを知りショックを受けたそうです。 国際的に活躍する人材とな…

「勝てないアメリカ 対テロ戦争の日常」大治朋子著

著者は毎日新聞の特派員として2006年から4年間アメリカに滞在しました。 その間にアメリカ軍の実態について取材したいという希望を持ち軍に数回の従軍取材を行います。 アフガニスタンで取材した際には非常に危険な状態も経験したということです。 従軍…

「永続敗戦論 戦後日本の核心」白井聡著

2013年に出版され、大きな話題になったということですが、全然知りませんでした。 たまたま図書館にあった、小川仁志さんの「脱永続敗戦論」という本を読み、それで初めて元の「永続敗戦論」の存在を知ったという、迂闊さです。 「脱永続敗戦論 民主主義を知…

「軍事革命(RMA) 情報が戦争を変える」中村好寿著

著者は防衛大学卒業後、同校の助教授や自衛隊幕僚として勤務、現在は退官して軍事アナリストという方です。 軍事革命(RMA the Revolution in Military Affairs)とは、18世紀末にフランス革命がもたらした軍事の大変革以来の大きな変化が現在起きつつあると…

夢の話「温泉 利き湯対決」

今度の夢は我ながらおかしな夢です。 なにか対決をしている2つのグループの一員らしい自分ですが、目の前に大きな9つのボックスがあり、そこにお湯が満たされています。 それが温泉の湯であり、どれが何かを当てるというゲームを競うということです。 お湯…

「新書漢文体系5 戦国策」林秀一・福田襄之介著 町田静隆編

「新書漢文大系」とは、「新釈漢文大系」というシリーズを作成した明治書院が新書版でその簡易版を出版したものです。 漢文そのままではなく、書き下ろし文という読み下した文を説明文を並べて掲載し漢文の口調とその意味をつかめるようになっています。 「…

NHKニュースで、「信号のない横断歩道で歩行者がいても9割の車が一時停止せず」

今朝のNHKニュースを見ていたら、表題のとおりの報道です。 www3.nhk.or.jp (この映像は削除されてしまうかもしれないので見るならお早めに) ちょっとショッキングでした。小学生の女の子が横断歩道を渡るために止まっていたので、車載カメラを載せた車が…

「草原の風 全3巻」宮城谷昌光著

宮城谷さんの本は最近はあまり読んでいなかったのですが、久しぶりの未見のものです。 この本は後漢の光武帝 劉秀を主人公としてものです。 これまであまり小説などの題材となったことはないので、その経歴やエピソードもあまり知りませんでしたが、唯一知っ…

中国漁船を抑えるためには 勝川俊雄さんのご意見

以前にご著書を拝見して以来、 「漁業と言う日本の問題」勝川俊雄著 - 爽風上々のブログ 公式サイトも参考にさせて頂いている三重大学の勝川さんが中国漁船の問題に関して面白いことを書いて居られます。 katukawa.com 日本ではこれまで日本漁船がさんざん乱…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1164刑務所ビジネス

今回の賀茂川さんのブログでは日米の刑務所事情について語っています。 kamogawakosuke.info まあ、題名の「刑務所ビジネス」という点ではアメリカの事情でしょう。 アフリカに行っては大盤振る舞いで大歓迎を受けていい気になっている安倍首相ですが、日本…