爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「ローマ人の物語」塩野七生著

ローマ人の物語、全15巻(そのうち14巻は文庫本だったので40冊)を読み終えました。 ローマ建国から西ローマ帝国の滅亡まで。当時の全世界とも言える広大な国家を作り上げ維持してきたローマ人が、その面影もなく衰退して行き消滅してしまう。昔からその原因…

「間違いだらけの海外個人旅行」西本健一郎著

世界100カ国以上を旅行したというエッセイスト西本健一郎さんの著書です。ガイドブックや旅行者の話など、ほとんど嘘ばかりということで、特に長期旅行者といっても日本人宿なるものが各地にあり、そこに泊まって日本人ばかりで固まって滞在しているだけ…

「世界の紛争地ジョーク集」早坂隆著

世界各国の紛争地などで取材をしているルポライターの早坂隆さんが各地のジョークを紹介したものです。かなり情勢の悪い地域でもしっかりとジョークがあることが多いようです。しかし、さすがにイラクやボスニアヘルツェゴビナではジョークどころか笑いも無…

「SFが読みたい!発表ベストSF2010」SFマガジン編集部編

昔、若い頃はSFもよく読んでおりSFマガジンを毎月買っていた時期もありましたが、ここしばらくはすっかりご無沙汰になってしまいました。 最近の傾向はどんなものかなと思って、それでも少し前のベスト紹介になりますが2010年のものを読んでみました。出てく…

「アラビアンナイト」西尾哲夫著

岩波新書の国立民族学博物館教授の西尾さんのアラビアンナイトに関する著書ですが、内容というよりは主にヨーロッパへの紹介と広がりを解説したものです。バートン版というのは知っていましたが、ヨーロッパに初めて紹介されたのは1704年にフランス人の…

「日本ラグビー世界への始動」日本ラグビー狂会編・著

2019年ラグビーワールドカップの日本開催に向け、ラグビー評論ではなかなか見るべきもののあるラグビー狂会の現状分析と提言です。 ラグビー狂会はスポーツライターなどの集まりのようですが、これまでも歯に衣着せぬ批評を続けています。ラグビーは勝敗の行…

「気候変動とエネルギー問題」深井有著

金属物理学の中央大学名誉教授深井さんの著書ですが、長い経歴の間には地球物理も専門とされていたことがあるということで、気候変動に関しても的確であると感じました。まず日本ではほとんど報道もされないままのクライメートゲート事件について、詳細に記…

「地名の世界地図」21世紀研究会編

以前に「人名の世界地図」という本を読みましたが、その地名版の文春新書です。 21世紀研究会というのは匿名になっていますが、相当詳しい人達とみえて、世界各国の地名について詳しくその由来などを記してあります。人名というのは各民族であまり変わらず(…

「世界の名著がすじがきでわかる」三浦朱門編

”赤と黒”や”人形の家”など、名作と言われている本ですが名前だけは知っていても読んだこともなく、内容もほとんど知らないというものが多いようです。 そのすじがきを4ページくらいで簡単にまとめてあるというもので、この本の噂は聞いていましたが初めて読…

「四字熟語の中国史」富谷至著

京都大学教授の富谷さんの著書です。 四字熟語というと非常に多くのものがあり、四字熟語辞典などというものまであります。その出典などははっきりしているものも多く、分かっているような気にもなりますが、それが四字熟語として成立し広く認識されるように…

「頭の中は最強の実験室」榛葉豊著

思考実験という分野を扱った、静岡理工科大学講師の方の著書です。 簡単には実験ができないような物理学の仮説検証に思考実験を使うという話は聞いたことがありましたが、哲学や数学、論理学でもそのような手法があるというのは面白いものです。ただし、その…

「誰が日本を支配するのか、沖縄と国家統合」佐藤優、魚住昭編集

外交官だった2002年に逮捕されその後失職してからは論客として活躍している佐藤優さんを中心とした沖縄問題を扱いながら国家の統合について何人かの意見をまとめたものです。佐藤さんの母上は沖縄出身で沖縄戦では九死に一生を得た経験をされた方という…

「”現代デフレ”の経済学」斎藤精一郎著

経済学関係の本というのは、出版から何年もしてから読み直してみるとその内容の真価が素人にもはっきりと分かり面白いものです。 エラそうなことを書いてあってもその後の経過はまったく異なるというものはたくさんありそうです。この本は1998年PHP新書…

「"鉄のぬけ道”をあるく 知って得する88のルート」松尾定行著

鉄道ライターの松尾定行さんが改めて調査しなおした「ぬけ道」紹介の本です。 「鉄のぬけ道」とは、JRと私鉄が平行して通っているようなところで、終点まで行って乗り換える普通の方法ではなく、手前の駅で多少歩いても乗換えが有利になるところは無いかと言…

「プルトニウムの未来」高木仁三郎著

原発の地震時の事故について10年以上前に正確に予測された高木仁三郎さんの著書を初めて読みました。 プルトニウムの危険性について、これを書かれた時点の約50年後にプルトニウムによる発電設備、およびプルトニウムの宇宙への廃棄が現実化された社会を…

「コーランを知っていますか」阿刀田高著

阿刀田さんの著書では「旧約聖書を知っていますか」というのを以前に読んだことがあり、聖書に通じていないものにとっては入門としては非常に分かりやすかったのですが、コーランはさらに分かりにくいものであるためか、入門書を読んでもあまり分かったとも…

「航空検定」谷川一巳監修

テレビ番組にいろいろなことの知識を問うものがあり、あまりの細部までの博識に驚きますが、航空関係の飛行機や空港などいろいろの問題を集めた本です。はっきり言ってほとんど分かりませんでした。 ちなみに中から数問。操縦系統にFBW方式を採用していない…

「出身地がわかる!気づかない方言」篠崎晃一著

東京女子大学教授篠崎先生の著書です。方言がさまざまという本はたくさんありますが、その地方の人たちが方言であることを自覚して使っている場合と、自覚せずに共通語と思って使っている場合があります。 自覚しない場合は東京などへ出てきた場合につい使っ…