爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

Stayhome のリスクはどこにあるのか、永井孝志さんのリスク基礎知識より

永井孝志さんのリスク学に関する基礎知識というブログで、ちょっと前に掲載されていた「Stayhomeのリスク」についてのものですが、その時はそこまで危険性が高まっているとは感じていなかったものの、急激な感染拡大が現実となると、ここに書かれているものも切実になってきたように思います。

 

nagaitakashi.net以前にもこの永井さんのブログで、「死者数は減ったものの女性と若者の幸福度が下がった」という記事を読み、「飲食産業などの業績悪化でこの人たちの失職、給与低下が相次いだため」と理解していましたが、どうやらそれ以上の要因があったようです。

 

sohujojo.hatenablog.com

それは「家庭内でのストレス増加」ということです。

 

特に大きいのが家庭内暴力(DV)の増加、そして介護ストレスの増加だそうです。

 

リモートワークとやらで在宅勤務が増えるとほとんどの時間夫婦や家族と顔を突き合わせているので、衝突も増えるということでしょう。

 

また、要介護者が居た場合、デイサービスなどの取りやめといった事態になると介護担当者、多くは女性ですが、その負担が急増しストレスも増えてくるということになります。

 

これは日本だけの現象ではなく、世界各国で大きな問題となっています。

・オーストラリアでは、家庭内暴力のサポートに関連するGoogle検索が75%増加した
・フランスではロックダウンの実施後、家庭内暴力の苦情が32~36%増加した
・英国の全国家庭内暴力ホットラインでは、外出禁止令が実施されてから電話が25%増加した
・米国の各州で家庭内暴力事件が21~35%増加した
・中国では2020年2月に報告された家庭内暴力事件が前年の3倍に増加した

どこでもやはり同様なのでしょう。

 

さらに内閣府調査でも、「同居人が居ることが自殺率を上昇させる」となっています。

 

ただし、その数字だけを見ればそうなのですが、自殺者全体の統計を見るとまだまだ一番多いのは健康問題を悩んでというものであり、「家族の軋轢」だけを問題視するのも間違いだということです。

 

大阪や東京など、緊急事態宣言発出により外出抑制となっているところでは、家庭内でのストレス増加もまた顕著になるのでしょう。

これでコロナウイルス感染が収まったら元通りになるのでしょうか。