熊本日日新聞で時折掲載されているジャーナリストの江川紹子さんの文章ですが、今回はオリンピック開催問題について語られていました。
(相変わらず、熊日新聞の記事はネットでは見づらいようです)
森前オリンピック組織委員会会長は女性蔑視発言で世界中の非難を浴びて辞任しましたが、ほぼ同じ時期に出された発言についてはほとんど注目もされませんでした。
しかし、私自身はそちらの発言の方に早くから違和感を覚えてここにも書いていました。
江川さんの今回の記事も、これと同じ発言について述べられています。
森前会長も「どうしてもやる」と発言していますが、その具体的方策については何も語っていませんでした。
それは、スガ現総理も同様で、G7の場にまで持ち出して各国首脳の同意を得たなどと言っていますが、これも「どうやってやるか」を何も言いません。
江川さんの記事にあるように、たとえ海外からの観客はストップしたとしても、選手や役員、報道陣まで含めれば多数の入国者が来るわけです。
そのほとんどは、日本より感染が広がっている国であり、彼の国にとっては問題外であっても日本にとっては大問題です。
しかも、その多くでは感染力の高まった変異株が流行しています。
少し前にもテニスのオーストラリアオープン大会の開催にあたってのオーストラリア当局の感染対策についての報道がありましたが、過剰とも思える処置をして感染対策を遂行していました。
このようなオーストラリアの事例を参考にしようという気があるのなら、すでに多くの対策を動かし始めなければ間に合わないはずです。
どうも「どうしてもやる」というのはポーズだけの発言のようで、本当は「中止」の決定の時期を見ているだけのように感じます。
「どうしてもやる」のなら、それに対しての具体策を次々と打ち出さなければ、できるはずもありません。
そういうことも分からないのなら、今度の会長も失格ということでしょうか。