爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

BRICS諸国は独自の経済システムの準備を完了したのか。

田中宇さんの「国際ニュース解説」から、BRICS諸国が非米の独自経済システムを構築したということです。

tanakanews.comロシアのカザンでBRICS諸国にいくつかのパートナー国を加えたサミットが開かれました。

日本のメディアはほんの少し報道しただけでほぼ無視ですが、かなり多くの決定がなされたようです。

 

その宣言では独自の経済システムについての決定が盛り込まれました。

BRICSクリア、ブリッジ、ペイ、ユニット、保険、格付けなど貿易、決済、通貨に関する機能。穀物取引所から産業運輸インフラやデジタル環境の共同整備まで、多分野にわたる経済システム構築がサミットの宣言に盛り込まれている。 

今後はこれが運用されていくのでしょうが、当面はこれまでのアメリカ中心のシステムと平行していくこととなります。

 

果たしてこれに参加する国がどれほどあるかと言うことですが、中露はもはやアメリカから敵視されており戻れませんが、BRICSでも他の国(インド、ブラジルなど)は当面は米側との両立となるでしょう。

 

その他にパートナー国として13国がサミットに参加したそうですが、そこにはインドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムというASEAN国から4か国が入っています。

これらの国もしばらくはアメリカ側とも距離を置くことはなく並立させるつもりでしょうが、情勢次第では中露につくこともあり得るのでしょう。

 

この宣言では、温暖化対策、パンデミック対策も盛り込まれていますが、これは一見して欧米側の主張に沿ったようなことをする姿勢だけ見せ、実際にはそれを使って欧米の凋落をさらに進めようという裏があるということです。

化石燃料などはするはずもない中露ですが、これを武器とすればさらに欧米の力を削ぐことになるのでしょう。

 

日本がどうするのか。

衆院選から政権構想まで、外交安保はほとんど争点にもなっていません。

中露敵視、アメリカにしがみついていくという路線はほぼすべての勢力で既定方針とされています。

石破はこれまでの誰よりもトランプと似合いそうだともされています。

 

さてこの後はどうなるか、とりあえずアメリカの大統領選が大きな転換点となるかもしれません。