爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

G20サミットは米覇権の低下を露呈し非米諸国の力の増加を示した。田中宇さんの国際ニュース解説より。

G20首脳会議はアメリカ側と中ロ側のせめぎあいで内容のないものとなり存在意義が問われたと思っていましたが、田中宇さんの国際ニュース解説ではまた少し違った解釈がされていました。

tanakanews.comアメリカ側はこのサミットでもウクライナ戦争についてロシア非難を盛り込もうとしましたが、インドのモディ首相はそれを見事に棚上げにした首脳宣言を作り上げました。

これはインドが主導して途上国参加者をまとめ上げ、アメリカ側の思惑を完全に覆したものだったそうです。

 

昨年のインドネシアバリ島でのサミットではアメリカの意志が押し通されてロシア非難の宣言となったのですが、それ以来の9か月で状況はかなり変わってきたようです。

 

ロシアは経済制裁にも屈せずかえって非米側諸国との貿易を増加させています。

それで苦境に立っているのはヨーロッパ諸国です。

地球温暖化対策も非米側諸国はやるふりをして何もせず欧米側の厳しい対策をやって経済競争力を落とす中で逆に有利に働くというのは私も観測していたものと同様です。

 

中ロが首脳出席を見送ったのも、インドとの関係が悪いからと言われていますがそれも違うようで、もうG7各国との関係を保つ必要もなくなったということなのでしょう。

 

G20は来年ブラジル、再来年は南アフリカでの開催と、BRICS側で開かれますので主催国の意向がさらにはっきり見えるのでしょう。

世界の動きがさらに変わってくるということなのかもしれません。