爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

天然ガス使用の増加で日本企業が利益を得ているのだとか。

二酸化炭素排出の削減で石炭使用が制限される中、天然ガスにシフトしようという動きが強まっていますが、その採掘・流通には日本企業が大きな関与をしているという話です。

www.bloomberg.co.jpもちろん天然ガス資源も日本国内にあるはずもありませんが、海外の天然ガス資源国の採掘から流通に至る経路に日本企業が投資をして整備を進めたため、石炭から天然ガスへの移行が進めばそこから利益を得るという仕組みです。

 

環境主義者」(と記事内では表現しています)たちは天然ガスは石炭と比べれば二酸化炭素排出が少ないとはいえ、使用量が増えれば同じことになると危惧しているということですが、それでも各国は天然ガスへのシフトが止まらないようです。

 

ここは「環境主義者」たちの意見の方が妥当でしょう。

石炭の使用を止めてもその代わりに天然ガスの使用を始めれば多少は二酸化炭素排出量が減るとはいえ、基本的には何ら変わりがないと言えます。

 

しかも記事中には触れていませんが、埋蔵量の残量は天然ガスより石炭の方がはるかに多いはずです。

天然ガスの採掘量の限界はいきなりやってくると言われています。

いい気になって天然ガスへの転換を進めてしまうと、そのうちにパタリと無くなって大慌てと言うことになるかもしれません。

 

何度も書いていますが、石炭を悪役に仕立ててそれさえ使わなければよいかのようなことは全く間違いです。

本当に二酸化炭素排出を減らしたいのなら、天然ガス転換などと言う欺瞞的な方策は取るべきではありません。

限りある化石燃料資源を大切に使うためには、石炭を有効に使いながら徐々にその使用量を減らしていくようにすべきです。