爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「内田樹の研究室」より「最悪の事態を想像することについて」

内田さんにいろいろな人が「今年はどうなるか」と尋ねるそうですが、その時には「起こり得る最悪の事態を語る」ことにしているそうです。

blog.tatsuru.com

 

すなわち、「ウクライナ戦争ではロシアが核兵器を使う」ということや、「台湾に中国が軍事侵攻する」ということです。

 

去年の年頭にはまさかロシアがウクライナに攻め入るなどとは誰も思いもしなかった。

しかし実際にはそうなってしまった。

今年もまさかロシアが核兵器を使うとは、中国が開戦するとは誰も思っていないでしょうが、絶対に無いとは言えない。

絶対に無いとは言えないことはあるかもしれない、いやあると思って心構えが要るということでしょうか。

 

そして、台湾が戦争に巻き込まれれば、日本も政権が長く望んでいたこと、つまり「普通の国として戦争に加担できる」ことがようやく叶うということです。

 

まったく暗くなるような未来予想ですが、しかし絶対に無いとは言えない。

怖ろしい世の中にあっという間になったものです。

 

しかし、内田さんはさらに次のように続けています。

「最悪の事態」を事細かく想像した上で、それが決して起きませんようにと強く念じることで「最悪の事態」の到来を防ぐというのは、人間が太古からずっとしてきた祈りの一つのかたちである。」

希望を失わず強く立ち向かうべきなのでしょう。