爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「LEDレタス」なんていうのも相当おかしな話だと思っていたら、さらにひどい「ゼロカーボンレタス」

テレビで「LEDレタス」なんていうものを放映していて、かなり嫌な気分になっていたので、何かそれにまつわる話が無いかと思って検索していたら、もっとひどい話「ゼロカーボンレタス」なんていうニュースを発見してしまいました。

 

www.asahi.com

新聞サイトなのですぐに消えそうなので、文章も少し引用させてもらいます。

 北陸電力グループがレタスを育てて出荷した。それも、地元の豊かな水資源の恵みにあずかる、いま流行の「ゼロカーボン」のレタスだという。

 

なぜ「ゼロカーボン」なのかというと、北陸電力で豊富な水力発電の電気を使うからだとか。

 

畑で露地栽培をして、農薬や肥料も使わなければ別に何も言うまでもなく「ゼロカーボン」なのは当たり前ですが、言うに事を欠いて単に使用電力が水力発電だからというだけで「ゼロカーボン」とは恐れ入った言い方です。

記事中にもあるように「今流行のゼロカーボンのレタスです」という言い方自体、「流行だから」ということを強く意識しているだけの話のようです。

 

これこそ「グリーンウォッシュ」の典型例とも言いたいような事例です。

 

そもそもなぜこのような「野菜工場」の産物にはレタスが多いかということは御存じでしょうか。

正確なデータは見ていませんが、レタス類というのは生育に要する光の量が比較的少なくて済むようなのです。

つまり、より光量を必要とするような植物種の栽培はほとんど無理ということでしょう。

しかもそういった装置の建設に必要な資材・エネルギーについては都合よく忘れたふりをするというのも共通の態度です。

 

「清浄環境で育てるから農薬が要らない」などという売り言葉も常に飛び交いますが、もしもそのために高性能フィルターを用いる空調設備を稼働させればそれに要する電力もかなり必要ですし、さらにコスト高の要因となるでしょう。

 

しかし、火力発電イジメの余波で電力供給が厳しくなる一方、このような電力不足が予想される状況で電気頼みの野菜作りなど成立するはずも無いと思うのですが、そうとは感じない人が多いと言うことでしょうか。