爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「千億の世界」福島正美編

SFマガジン誌を立ち上げ、初代編集長として日本のSFをリードした福島正実さんが、1970年代に世界の宇宙SFの傑作を集めて一冊の本としたものです。

 

エフレーモフ、レンスター、コルバコア、バイパー、ヴォクト、シマックの作品が収められており、宇宙を舞台に異星人との遭遇などを題材としたものが中心です。

 

星間飛行にはどうしても高速の移動機関が不可欠であり、亜光速飛行どころか数光年を一気に飛ぶワープが必須になりますが、この前読んだ物理学者ミチオ・カクさんの著書で「超光速飛行は不可能レベルⅡ」というのを読んだ後ではちょっと興ざめです。

「サイエンス・インポッシブル」ミチオ・カク著 - 爽風上々のブログ

 

ヴァン・ヴォクトの作品に出てくる「クァール」はその後日本の高千穂遙の「ダーティペアシリーズ」にも登場したためにおなじみですが、その原点とも言えるこの本の作品「黒い破壊者」では凶悪な姿が印象的です。

 

SFでも宇宙のSFというのは、文句なしに心がワクワクするようなものと言えます。

 

千億の世界 (海外SF傑作選)

千億の世界 (海外SF傑作選)