爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

FOOCOM.NETでここ10年の食中毒事件のまとめ

FOOCOM.NETで消費生活アドバイザーの瀬古博子さんがここ10年の食中毒のまとめを厚労省発表資料をもとに解説されています。

過去十年間でもっとも被害が大きかった食中毒は? | FOOCOM.NET

被害人数が多いものはやはりノロウイルスによるもののようです。特に仕出の弁当と給食は多数に被害を及ぼすようです。

給食のサルモネラというのも気になるところで、少しの油断で大きな被害をもたらすということでしょう。

 

死者の出た食中毒事件では、2012年の北海道の白菜切り漬け、と2011年の富山などの焼肉ですね。原因菌はどちらも腸管出血性大腸菌ですが、焼肉店の事件は大きな話題になりましたが、白菜漬けはそれほど報道はされなかったように思います。

 

また、家庭での食中毒発生のまとめもありますが、こちらでもかなり多くの死者が出ているのに驚きますが、その多くがキノコや毒草などの有害植物とフグであるのが特徴的です。

 

ちょうど同時に渡辺宏さんの「安心!?食べ物情報」でも食中毒と法規制の関係についての引用がされていました。

http://food.kenji.ne.jp/review/review835.html

これはおそらく笈川和男さんからの情報と思いますが、引用元の記事が不明ですので渡辺さんの方を引用しておきます。

「時を変えた食中毒事例」ということで、森永ヒ素ミルク事件から以降の食中毒事件とそれに対応して変えられていった法規制についてまとめられています。

上記に挙げられた北陸での焼き肉店でのユッケによる腸管出血性大腸菌での死亡事故も挙げられ、それにより生食用精肉の規格と加工基準の改正も触れられています。

確かに、数々の食中毒事件を機に対策が強化されてきたのが食品衛生の歴史なんですが、事件が起きなければ動けなかったのも事実でしょう。

特に生肉の危険性などは以前から論じられていただけに死者が出なければ何も動き出せない行政というものに歯がゆさを感じるのも確かです。

 

食品衛生対策はかなり進歩してきたのも間違いありませんが、まだまだ事故が起こり被害者が出ているのも事実です。できれば被害者が出る前に正すことができれば良いのですが。