爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

アクリルアミドの現況、畝山智香子さんが指摘。

FOOCOM.NETの専門家通信で畝山智香子さんが書いた記事です。

foocom.netアクリルアミドは発がん性もあると指摘されるものですが、天然物を加熱すると発生することが知られています。

これが食品中にも高濃度で含まれていると指摘されたのが2002年でした。

ポテトチップスやフライドポテトなどにも多く含まれるということで大きな話題となりました。

 

その後も研究が続けられ、対策も取られているということです。

 

その当時は特にポテトチップスなどが注目されましたので、そういった食品にばかり目が向いたのかもしれませんが、炭水化物とアミノ酸が含まれる食品であれば加熱した場合に化学変化でアクリルアミドを作ることになりますので、いろいろな食品で危険性があります。

しかし完全に0にすることはできないにしても、生成を低減する方策は検討されており、かなり効果を上げているところもあるようです。

 

最近、ドイツのBfR(ドイツ連邦リスク評価研究所)がアクリルアミドに関する研究の調査結果を公表したということで、それについて紹介しています。

 

それによるとポテトチップのアクリルアミド含有量が190㎍/㎏であったのに対し、野菜チップでは1430㎍/kgだったとか。

 

他にも日本の食品安全委員会アメリカのFDAが調査しておりその結果も発表されていますが、食品によってそのアクリルアミド含有量はかなりの差があるようです。

 

どうも、きちんと対策をしているところとそうではないところでその結果が出てきているようです。

これは日本ばかりでなく各国で共通の状況のようですが、最初からポテトチップスが注目されていたためにその業種での対策がかなり進んでいる一方、あまり話題にされなかった業種では対策も取られていないのだとか。

それが野菜チップス類に現れており、高い濃度のものが散見されるようです。

 

加熱後の食品の色を管理することで高濃度のものを排除するといった方策があるようですが、やはり大企業では管理しやすいものの中小企業や家庭料理ではそれを実施するのが難しそうです。

 

世間の興味の対象はどんどんと移り変わっていきますが、地道に対策を続けているものもあるということでしょう。