性懲りもなく(売れるからでしょうが)また週刊ポストが食品危険ネタを記事にしていますが、それに対してNPO法人食の安全と安心を科学する会の山崎さんという方がファクトチェックをしたということです。
nposfss.com先日も週刊ポストはパンに含まれるトランス脂肪酸問題という記事を載せたばかりですが、今度は2015年にIARCが発表したハムソーセージなどの加工肉の発がん性について記事にしました。
加工肉の製品名の実名もあげるというもので、センセーショナルな効果を狙っているのでしょうが、すでにIARCの問題点も十分に討論されているものであり、何を今さらというものです。
以下、ファクトチェックの方法に従って進められています。
<疑義言説1> IARCの報告では「毎日50gの加工肉を食べると大腸がんのリスクが18%上昇する」としている(大西睦子医師)
<ファクトチェック判定> レベル2(不正確、かつミスリード)
根拠についても詳しく記されています。
<疑義言説2> IARCの発がん性分類で「グループ1」に次ぐ「グループ2A」に分類されている添加物に亜硝酸塩がある。市販のハムやソーセージ、ベーコンなどには亜硝酸塩の一種である「亜硝酸ナトリウム」が含まれている商品が多い。
<ファクトチェック判定> レベル2(不正確、かつミスリード)
これもさらに問題のある言い方のようです。
<疑義言説3> 「化学合成添加物の1日摂取許容量については、基準値を下回っても心疾患などのリスクが示されたケースがあり、許容量未満だから安全とは言い切れません」(中村幹雄氏/NPO法人・食品安全グローバルネットワーク事務局長)
<ファクトチェック判定> レベル3(事実に反する)
さらにこちらの言説は「事実に反する」という査定でした。
以上、本記事の内容とタイトルが善良な消費者に与えるリスク誤認と不安を考慮すると、本記事全体を検証対象としたファクトチェックの評価判定はレベル4(フェイクニュース)=意図的な虚偽情報という最終結論になった。
ということで、最終判定は「意図的な虚偽情報」であるということです。
大手食品会社の製品の実名をあげての記事ということで、読者の不安感を掻き立てるばかりのものであったようです。
なお、これらの判定に際しては畝山智佳子さんの助言も得たということです。
畝山さんの解説も分かりやすいものでしょう。
消費者の不安感を煽ることで雑誌売り上げを増やそうという手法もいい加減にしてほしいものです。