爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

再生可能エネルギー比率が上がっていると言われるが。電力だけではしょうがない。

再生可能エネルギーと言われる、風力・太陽光発電・水力の比率が上がっていると言われます。

特にヨーロッパでは水力がかなり増えているようです。

ただし、これでエネルギーの多くが再エネに転換しているかというとそう簡単なことではありません。

 

エネルギー消費全体に占める電力の割合、電力化率というものがあります。

これを見ると世界平均ではまだ20%未満にとどまっていることが分かります。

www.enecho.meti.go.jp

日本はかなり電力化が進んでいるようで、数値は出所によってかなり違いがあるものの40%とされているものまりますが、ヨーロッパでも20%程度となっています。

 

再エネと言われているものはほとんどが「電力源」であることを考えなければなりません。(ヨーロッパに太陽光温水器があるかどうか知りませんが)

電力がすべて再エネ由来となったところで、あとの80%はそれ以外、大半は化石燃料であるということになります。

 

化石燃料の使用を削減し再エネに転換していこうとした場合、現状の発電方式を再エネに変えるにとどまるわけではなく、それよりはるかに大きなエネルギー源を転換しなければならないことになります。

 

ヨーロッパ現状を見ると、意外な感じも強いのですが今でも水力発電が再エネの中でも大きな比率を占めていることが分かります。

風力・太陽光発電はまだまだ小さいことも。

ということは、これ以上の拡大は簡単にはいかないということでしょう。

 

再エネ導入で日本が遅れていると言われますが、欧米でも難しいのは間違いなさそうです。