愛知県で「カーボンニュートラル」に向けて天然ガスから水素を製造する装置が完成し稼働し始めるというニュースです。
news.yahoo.co.jp水素というものは燃料用以外にも多くの需要があり、これまでも様々な工程で作られていますが、このプラントで用いられている天然ガスからの改変をいうのは極めて普通の方法です。
天然ガスを一般的な化学式で示すと「CmHn」ですが、このうちHすなわち水素の部分のみを取り出すとH2の水素ガスとなります。
しかし見ればわかるようにそこには「C」が含まれており、これはこの化学的工程ではCO2となって生成します。
資源エネルギー庁が解説したものがありますが、この排出するCO2を地中貯留などの技術で除去できれば「ブルー水素」、除去しなければ「グレー水素」と言うそうです。
www.enecho.meti.go.jpグレーだブルーだって、そもそも天然ガスを使うだけでもはやブラックとしか言えないと思うのですが、なんとか実用に向け進みたいという願望の表れの言葉遊びでしょう。
しかし上に挙げた愛知でのプラント、一日の水素製造量は約1.7トン、燃料電池車として340台分に当たるそうです。
ほんの「ままごと」のようなものでしょう。
それでもこういったことをしなければならないのか。
おそらく、この事業主体が東邦ガスというガス会社であるためでしょう。
石油やガスの会社はそもそも脱炭素と完全に相反する事業であるため、それを迫られる世間の風潮に何とかしなければと考えているのかもしれません。
それにしてもこの程度の「ままごと」なのはまだ可愛いものかもしれません。
大規模メガソーラーで環境破壊を続けているエネルギー企業もあるかと聞いています。
このようなことを「カーボンニュートラルに向けての一歩」などと報ずるメディアも同罪でしょう。