東洋経済オンラインに、三宅孝之さんという方の「脱炭素 太陽光・風力ではどうにもならない現実」という記事が載っていました。
「どうにもならない」というのは同意見ですが、中にはちょっとどうもという部分もありました。
「カーボンニュートラル実現が最もやりやすいのは電力分野」というのは確かなところです。
ただし、実際は「他の分野はほとんど無理」というところでしょう。
それでも電力分野だけでもかなり難しいという指摘はもっともです。
太陽光・風力は現在でもあちこちに軋みを生じており、熱海の土石流災害もこの影響の一つでしょう。
これをさらに増やそうとすればどうなるか。
そして、このような不安定電力の割合が高くなると電力の品質も低下し大問題となるのも当然です。
水素やアンモニアという話もありますが、その供給はほとんど追いつくはずもありません。
水素にはさらにコークスに代えて鉄鋼生産に使うという用途もあるので、さらに供給難が激しくなるでしょう。
「二酸化炭素吸収をする森林」というのも、長い目でみれば安定吸収ではないのはもちろんです。
その次に「成長した木の使用が問題」とありますが、これが問題の焦点だということは気が付いていないようです。
当然ながら木は燃やしたり生分解すれば再び二酸化炭素を排出します。
二酸化炭素の固定化などとは程遠いものであることがなぜ無視されるのでしょうか。
内容に少し問題はありますが「どうにもならない現実」という表題のみは間違いない所でした。