爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「内田樹の研究室」より「日本の研究力の低下」

今ちょうど今年のノーベル賞受賞者の発表が続いていますが、どうやら今年は日本人(および日本出身者)の受賞はないようです。

 

日本の研究力という題で、内田さんがブログ「研究室」に書いています。

blog.tatsuru.com

多くの人々が意見を発していますが、研究予算をどんどんと削り、少なくなった予算を集中させる「選択と集中」でさらに不足するところが増えているのでは、研究力が低下するのも当然ということでしょう。

 

内田さんはそれにさらに、研究機関の株式会社的性格強化ということで、教授会の権限を低下させ、学長・理事長に権限を集中させるような方向に強く動いていることも付け加えています。

これでトップに従う連中だけが残るように仕向け、逆らう者は排除というのでは研究力の向上どころの話ではなくなります。

 

私の最後の仕事は10年ちょっと前に石川県で産学共同研究のコーディネータというものをやったというものでしたが、国からの補助金は出るものの学術的な価値は低いものでした。

それでも大学からは博士号取得の研究員が何人も参加し、彼らのレベルからしたら低いものに貴重な時間(期間契約で論文作成のための時間も限られていたため)を使わざるを得ないという気の毒な状態でした。

その後のあちらの状況も知る術もありませんが、どうなっているのでしょう。