熊本市の慈恵病院が開設している「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」が15年になったそうです。
さすがに地元では折に触れいろいろと報道されていますが、15周年ということで全国ニュースでも流れていました。
15年で159人の赤ちゃんが預けられたそうですが、その多くは病院での出産ではない孤立出産で危険な状況だったそうです。
また母親の連絡先も判らないままという割合もかなり大きいようです。
このところ新聞でも赤ちゃんを預けざるを得なかった女性の取材記事が掲載されていたのですが、母親がその家庭での状況がひどいもので親とも相談できなかったり、子どもの父親であるパートナーに妊娠のことを伝えると連絡も途絶えたりと、厳しい状況に置かれたということが分かります。
慈恵病院が全国でも初めてこういった設備を設けたのですが、その後広がることもなく相変わらず日本ではここだけということが続いています。
まさかこのような状況に置かれる女性は九州だけということはないでしょう。
この赤ちゃんポストについては当初から今まで多くの批判が上がっていました。
これが健全な家庭の崩壊を促すなどと言った批判もありますが、これが無ければ安全な家庭が築かれるなどと言うことがあるわけもありません。
慈恵病院の院長さんやそのお父上の元院長が繰り返し語られていたように、命を救うことが第一だということです。
誰もが安心してきちんと出産ができるような体制もなしに、少子化対策などと言ってほしくないものです。