「カーボンニュートラルの液化天然ガス」などと言うまったく意味不明の言葉発見。
東京ガスが、二酸化炭素排出を「実質ゼロ」とみなす都市ガスを供給するという話です。
どうやら、液化天然ガスに見合うだけの森林造成をするので、計算上は二酸化炭素ゼロとできるという理屈のようです。
しかし、植物が二酸化炭素を光合成で固定し植物体を形作る炭化水素にすると言っても、その植物が生きている間のことだけで、枯れてしまえばまた分解して二酸化炭素を排出します。
森林であれば何十年も先のことだから良いというのでしょう。
ここにも、短時間のことしか考えられないという、現在の社会の病的側面がはっきりと表れています。
他のところでも頻発する「二酸化炭素排出実質ゼロ」です。
結局は化石燃料消費を無くすことはできないから、森林造成などの手段で計算上(その場限りですが)ゼロにしておこうというだけの姑息な話です。
もう「実質ゼロ」という言葉を聞いただけで、それを発出している企業なり団体なりの正体が見えるような気がします。
なお、これを実施している東京ガスもそうですが、そこからこの「カーボンニュートラルLNG」を購入することで、「環境に良いことやってます」と言いたい企業も同様です。
言うのもバカバカしい話になりますが、これも「造成できる森林用地がある限り」の話です。
それも無限ではありません。
木を植える場所も尽きたら、今度は森林を伐採して植える場所を造成するのでしょうか。