爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

PCR検査数が増えない訳、深い原因が。

朝からテレビを見ていたら、ウイルス関連で「PCR検査数がなぜ増えないのか」ということをやっていました。

 

出演していたのは、無症状の人にもPCR検査を実施し、陽性者を隔離すれば感染が抑えられるという意見の人です。

 

しかし、現状では検査装置はかなり増やしたものの検査数はなかなか増えません。

それは、検査対象が「発熱など有症状者」「感染確認者の濃厚接触者」「夜の街関連など感染が強く疑われる者」だけに限られているからです。

 

ニューヨークなどでは、まったく症状もなくても繰り返し検査を受けることができるとか。

そのように、これまでの基準では検査実施できない人たちに広く対象を広げることが必要だということです。

 

ただし、それを抑える要因があるとか。

 

PCR検査にはどうやらかなり高い確率で「擬陽性」「擬陰性」が発生することが知られています。

一説には擬陽性率が0.1%程度はあるかもと言われています。

しかし、検査で陽性が出たらその人は少なくとも2週間は隔離ということになります。

もしも擬陽性者つまり感染していない人まで2週間の隔離が強制されたら。

これは人権侵害になるという意識があるようです。

 

それが、厚労省の官僚や医者である技官など、そしてそれに立場の近い感染症専門家の間に見られるそうです。

 

彼らの意識の中で非常に大きいのが「ハンセン病問題」です。

実際には感染拡大の危険性はまったく無いにも関わらず長期の隔離を強制したことが人権侵害であり、不当な処置であったということが裁判でも確定しました。

そのようなトラブルの元になりそうな、今回のコロナウイルス感染者隔離強制も避けたいという意識があるということです。

 

まあ、ありそうな話です。

問題は、擬陽性の発生率が実際はどの程度なのかということでしょう。

あるいは陽性者は隔離したとしてもその直後から連続して検査を行い陰性であれば即時解放するか。

そういった対応をすれば少しは抵抗感が抑えられるかもしれません。