爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

女性天皇に賛成81%、毎日新聞世論調査。

毎日新聞が実施した世論調査で「女性天皇に賛成」が81%だったという記事が載っていました。

mainichi.jpまあそのこと自体には大して関心もないのですが、面白かったのがその調査の実数です。

珍しくその数値が掲載されていました。

「調査は、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)機能を使う方式と、固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ、携帯543件、固定550件の有効回答を得た。」

 

こういった電話による世論調査統計学的に有効となり得るサンプル数を電話番号からランダム抽出してそこに電話するというものですが、携帯・固定どちらも500件程度の有効回答数。「それだけで大丈夫かい」といった感想です。

 

こういった統計手法は一応学術的な裏付けがあり、国民全体の傾向を見るにも驚くほど少ない数でできるということは知ってはいますが、それにしても少ない。

 

さらに最近は電話の設置・所有状況もかつてとは大きく変わってきました。

固定電話を持たない人も多く、携帯も2つ以上所有も多いようで、そういったところの処理は適正なのでしょうか。

 

さらに、「電話がかかってきても出ない」人がかなりいます。

警察からも「電話は在宅中でもすべて留守電にして用のある人にはこちらからかけなおすべし」ということが言われています。

我が家でもそれに従い、すべて留守電でその録音を聞いてから対応しています。

実は少し前ですが、こういった世論調査の電話がかかってきたこともあり、当然出ませんでした。

 

問題なのはこういった「分かっていて電話に出ない」という人の意見はランダムとはみなせないということです。

このような対策をする人というのは、社会の動きに敏感でその対策の傾向にも心を配るということになります。(私のように)

そういった人が電話には出ず、世論調査にも答えない。

逆に電話に出て調査に応える人はそうではない。

そうなれば世論調査の結果にも大きな影響が出ていることでしょう。

 

世論調査を電話で行うというのは、もちろん昔からできたわけではありません。

各世帯にだいたい1台ずつ電話がひかれた時代にようやく調査方法として妥当性を獲得したわけで、それから数十年はその状態が続いただけのことです。

どうやら世論調査がかなりやりにくい時代になったのは間違いないようです。