爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「この数学、いったいいつ使うことになるの?」ハル・サンダース著

学校で習う算数や数学なんて、社会に出て役に立つのかという疑問は誰しも(数学嫌いの人は)持つものらしく、それに対して数学好きの人が反論しようという本も出ています。

この前は日本人の人が書いた本を読みました。

sohujojo.hatenablog.com

今度はアメリカ人の数学教師という、サンダースさんの書いたもので、アメリカ社会に即した内容になっていますので、上記の日本向けのものとは少し趣の違ったものになっています。

 

アメリカ文化を感じさせるものとしては、出てくる職業で株式仲買人、ローン業務、警察官(違反切符を切る平均回数が必要)など、日本とは少し違います。

 

また、ヤード・ポンド法を始めとして色々な単位が並立しているため、その換算というのが問題のようで一つの項目が立てられています。

 

数学の問題といっても、文章を読み解いて数式にするという過程が大切なのですが、アメリカでもそれは十分に意識されているようで、活用できるように作られています。

 

 

それでは、いかにもアメリカらしい問題を数例。

 

不動産所有権保険業

固定資産税が年額1548ドルの家屋が売却された。売り主が、売却以前にその年の4ヶ月間その家に住んでいた場合、比例配分して支払わなければならない税額は?

 

選挙運動責任者

ある地区の有権者登録数は46500人で、このうち民主党員の登録数は28200人である。この比率を反映すると、電話による世論調査500人のうちに民主党員は何人いるだろうか?

 

航空整備士

巡航速度が240ノットの航空機が12%加速した。新しい巡航速度は?

(航空関係の記述がやけに多い)

 

まあ、数学は大切です。

 

この数学,いったい いつ使うことになるの?

この数学,いったい いつ使うことになるの?