爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「当選議員に望むこと」って、この国の民は代議制のことを何だと思ってるの。

我が家の購読新聞、熊本日日新聞参院選挙の結果を受けての共同通信による世論調査の結果が出ていました。

熊日新聞の見出しは「改憲急ぐ必要ない58%」

ここで、???です。

選挙で「改憲勢力」を圧勝させた有権者の皆さん、あんたたちは「改憲」するという人たちに投票したんですよ。

 

もちろん、多くの人は「改憲進めよ」と言う意見で一貫性が取れているはずなのでしょうが、少なくともこの調査で半数以上が「急ぐ必要ない」としている以上は、改憲勢力に投票した人でもかなりの割合で「改憲急ぐな」と言っているようです。

 

この問題だけでなく、いつもの選挙での報道では「当選議員に望むこと」といった世論調査や、街頭インタビューが報じられることがよくあります。

しかし、代議制民主主義では選ばれた議員は自己の考えに基づき行動するのみであり、その方針というものは選挙前にすべて公開されているはずです。

(違う人もいますが)

選挙では有権者はそれを良く考えて候補者の中から選ぶ必要があります。

それを、当選した議員に対してその心情を変えさせようとしてもね。

 

どうも、有権者の多くが「こう言っている人を選挙で選ぶ」のではなく「選挙で選んだ人にこうさせたい」と考えているようです。

地方議員、特に身近な市町村議会議員などで、近所に住む議員さんにはすぐに話をできるのかもしれませんが、国政の議員でもそういったことができると思っているのでしょうか。

 

議員の中には選挙期間中に言っていたことと当選してからやる事が違うという人間もいます。

それは厳しく糾弾されるべきものであり、議員の資格も無いと思いますが、選挙中にちゃんと約束していたことを当選後もやっていくのは当然のことです。

それを有権者側から「やっぱりこっちをやれ」と言われても、議員としては聞く耳持たずでも何ら悪いことではありません。

 

どうやら日本人有権者にはこういった代議制民主主義の基本も分かっていないようです。