爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「濃厚接触者にしないために”給食は14分以内に”?」永井孝志さんのブログより。

リスク学者永井孝志さんのブログは興味をそそられる内容が多く楽しみにしていますが、今回の「給食は14分以内に」は興味というよりはアホらしい現状に驚きます。

nagaitakashi.net

現在のオミクロン株による感染拡大では、学校などでの大量感染者発生が問題となっていますが、その中で「濃厚接触者の判定」から派生した「15分ルール」とやらのせいで「給食14分ルール」なるものができているという話です。

給食開始と同時に先生がストップウォッチを押し、14分までで給食終了というものだそうです。

 

コロナウイルス感染者が検出された場合、その人との接触が多かった場合には「濃厚接触者」と認定され、一定期間の外出禁止等の隔離処置が必要とされます。

その基準というのが、「距離1m以内」「マスクなし」「15分以上会話」というものなのですが、これを学校での生活に当てはめた場合、給食の際(マスクはできない)は15分を越えたらそうなる可能性が強いということから、「給食は14分まで」となっているということです。

 

「基準値」というものが一度設定されると独り歩きしてしまい、それさえ守ればという意識ができてしまうという、好例でしょう。

 

ただし、こんなバカなことを言うのは日本だけかと思えばそうでもなく、アメリカにはもっとひどい規定があるということも紹介されています。

ある学校では「15分たったら席を替える」ということが実施されたそうで、さすがにこれは逆効果ではないかと批判されたそうですが。

 

この15分ルールというのも、単に濃厚接触者追跡のための手段として定められただけのものであり、当然ながら「14分なら感染せず15分なら危ない」などと言う意味はありません。

しかし、いったん基準値とされてしまうとそれに対応しようとしてしまうというのが良くあることなのでしょう。