永井孝志さんのブログから最近の報道姿勢についての問題点が指摘されています。
ニュースなどでよく目にする「10代の若者が基礎疾患が無いのにコロナ感染で重症化して死亡」という記事ですが、それの何が問題なのかということです。
それは「分母無視」ということでしょう。
何人の10代患者の中でそのような事例が起きたか。
それに触れずにただ起きた事例だけを報告していけば大きな問題かのように思わせるということも可能です。
こういった論法は実は「反ワクチン派」の常とう手段でもあります。
「ワクチン接種者で死亡者が何人でた」という言い方でワクチンの危険性を主張するのは見たことがあるでしょう。
しかしこれもワクチン接種者が何人の中での話か。
もう2回接種者は日本人でも1億人を越えています。
一人でも死者が出たら問題だという言い方をする人も居ますが、それはやはり無理でしょう。
それと同じような論法なのが「基礎疾患のない若者がコロナ感染で死亡」です。
こういったことを言うのは医療関係者が多いようです。
そこには、「多少大げさに言ってもそれで感染予防をさせれば良い」といった心理が隠れているかもしれません。
その奥底には「一般市民はバカだから騙しても良い」という考えが無いとは言えないのでしょう。
それがたとえ「感染予防徹底」ということにつながるとしても、その手法を使った別のたくらみにつながりかねないという面もありそうです。
やはりリスク学をきちんと使って危険性をはっきりと示す必要があるということなのでしょう。