熊本県の地方紙、熊本日日新聞ではこのところ「鉄路」と題した連載記事を掲載しています。
その主題は何かといえば、もちろん昨年7月の熊本県南を襲った水害で壊滅的な被害を受けたJR九州の肥薩線の復旧ができるかどうかということです。
テレビニュースでも流れていましたので、全国的にも知られていると思いますが、JR肥薩線の八代から人吉までの区間はその間の鉄橋が流出したのを始め、その他の線路もほとんど流され、この回復のためには新路線を建設する以上の費用が掛かるとも言われています。
熊本地震で壊滅的な打撃を受けたと言われた阿蘇方面の豊肥線がようやく昨年末に開通したのですが、もしも肥薩線を復旧しようとすれば豊肥線以上の費用が必要ということです。
その必要額もまだ明確ではありませんが、少なくとも100億、おそらく数百億になるのではと言われており、JR九州も鉄道復旧の必要性は言っているものの費用面での国や自治体の大幅な支援が必要と言うことでしょう。
JR九州は肥薩線だけでなく、熊本地震の豊肥線、九州北部豪雨の日田彦山線と、多くの災害被害路線を抱えました。
豊肥線はなんとか回復しましたが、日田彦山線はBRT(バス専用道路運行)によるものになるようです。
JR九州は副業での経営が主体で、鉄道部門は経費ばかりがかかり収益は上がらないという状態ですので、復旧もやりたくないという気持ちは見えています。
しかし、地域の存続の中心としても鉄道の維持というのは欠かせません。
なんとか、復旧のめどが立てば良いのですが。