爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「内田樹の研究室」より「文化日報への寄稿『パンデミックとその後の世界』」

内田樹さんのブログ「研究室」ですが、韓国の「文化日報」というメディアからの依頼で「パンデミックとその後の世界」という文章を書いたので、そちらにも掲載しておくということです。

blog.tatsuru.com内田さんは最近も多くの本を韓国で出版されていますので、こういった依頼も多いようです。

 

内容は国内向けに書かれたものとさほど違いはないようで、韓国向けと言うことを意識する必要はないと判断されているのでしょう。

 

最初に書かれているように、「話のスケールが大きいほど予測は容易である」ということです。

大きな点はおそらくその通りに進むでしょう。

 

グローバル資本主義の停滞」「新自由主義の命脈が尽きる」「自国ファースト主義・ナショナリズム・排外主義が蔓延」はおそらく予想通りでしょう。

また、「二酸化炭素の排出量が減って環境破壊のペースが少しだけ遅れる」のも間違いないところです。

温暖化主義者の人々はあまりそれに触れようとしませんが。

 

コロナパンデミックで分かったことが数多くあるという見方も忘れてはならないところです。

アメリカの世界戦略に大きな「穴」があったというところで、現在のアメリカの軍事戦略の大きな部分を占めるのが「航空母艦」と「潜水艦」なのですが、そのどちらも感染症には極めて脆弱であることが露呈しました。

その他の軍隊でも同様で、各地の部隊でクラスター発生が見られます。

当分の間、アメリカの軍事活動はできないということです。

 

都市への人口集中に疑問符が付き、脱出を図る人も増えてきています。

これが新しい潮流の始まりになるのかどうか。

この疫病も悪いことだけではなかったとされています。

 

確かにそういった面もあるでしょう。

しかし、それが大きな動きとなるには、かえってこのコロナウイルスの被害が限定的であったかもしれません。

まあ、大したことにはならないようで。