まず最初に言い訳から書いておきます。
私が読む本は、購入する場合も少しはありますが、ほとんどは市立図書館から借りてきたものです。
ところが肺炎流行の影響で先月初めから休館になってしまいました。
ようやく今月になり、ネットなどから貸し出し予約をすれば借りることができるようになりました。
そこで喜び勇んで予約して借りてきたのですが、それではいつもの「手に取ってパラパラと中身を確かめる」ということができません。
その結果、今回は10冊借りたものの、1冊はつい先日読んだ同じ本、そしてもう1冊がこの本です。
「気候シミュレーション」などという内容の本など、普通であれば読むはずもないのですが、「地球科学」という言葉が入っていたのにつられて借りてしまいました。
まあ読まなかったことにしてすぐ返してしまえばよかったのかもしれませんが、一応流し読みしたのでちょっとだけ書いておきます。
巻末の方には「地球科学」へのシミュレーション手法の応用と言うことも触れてはありますが、本書の大部分は気候シミュレーション、よくあるような「温暖化をシミュレートしたらこうなりました」と言うことを説明したものです。
大型コンピュータを駆使し複雑な関係を解明するとしていますが、そんなものはやはり担当者が決めた数式次第で変わるようなものだろうと思っていました。
本書にも一応言い訳がしてあり、「気象や気候のシミュレーションモデルは運動方程式などの物理法則を基礎として構築されますが、一方で多くの経験則を含みます。それらの経験則は観測データに基づいてつくられていますが、(中略)つくっている人の好みが入る余地が残っています」だそうです。
さらに、色々な関係するものからの作用があることがわかり、それらを取り込んだシミュレーションモデルを再構築していくことで精度が高まるとされていますが、こういったことがあるというだけで全体の不安定さが隠しようがないということではないでしょうか。
エルニーニョの解析でも「スプリングバリア」というまだ解明されていない現象があるようです。
もちろんそれを解明することが全体のレベルアップにつながるのでしょうが、他にも隠れた要素があるのではないかと言う疑いは常に問題となりそうです。
まあ、天気予報もまだまだかなと言うところですが、それと同様に温暖化も作られているのではと感じさせます。