爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「毒と薬の世界史」船山信次著

日本薬科大学教授の船山さんの本です。毒も薬も歴史上古くから使われ、また一所懸命に探されてきたものですが、その種類は多岐に亘り大変なものですが、それを中公新書にまとめた実力はさすがです。

現代の化学物質について言えば、薬の開発はもはや構造と薬効の関係が分かっているために狙って合成できるようになっているために、薬も毒になりうるというこれまでの常識をともすれば忘れがちであるという指摘は非常に大きなものと言えます。