爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「ポスト西洋世界はどこに向かうのか」チャールズ・カプチャン著

近代世界を引っ張ってきたのはヨーロッパとアメリカです。 それは自由民主主義、資本主義、世俗ナショナリズムを共通に備えていました。 彼らは自国を先進国と捉え、他の国は途上国としてその状態に徐々にでも上昇し、やがてはすべての国が西洋モデルの国と…

ちょっとしつこいけど、サマータイム 世論調査の数字はどこから。

まだなかなか静まらないサマータイム論争です。あの爺が黙らなければ続くでしょう。 そんなわけで、こっちもちょっとしつこいようですが、また取り上げます。 そんななか、「サマータイムに賛成が53%という世論調査」という話が出ましたので、それがどこ…

「大隕石衝突の現実 天体衝突からいかに地球を守るか」日本スペースガード協会著

2013年2月15日、ロシアに隕石が落下しましたが、各地で撮影された動画が公開され衝撃を受けた人も多かったでしょう。 また、6500万年前の恐竜の絶滅は、ユカタン半島付近に落下した直径約10kmの小惑星の衝突によるという学説がほぼ認められる…

高速道路のETC割引、お盆期間中は渋滞緩和のために適用日をずらした と言ってもね。

表題の件、よく知りませんでしたが(全然関係ないので)高速道路のETC使用車に対する割引を、通常の土日祝日に限るというものから、お盆期間の11,12は9,10日にずらしたというものです。 www.fnn.jp あまり積極的に広報活動もされなかったのか、9日…

「崩れゆく世界 生き延びる知恵」副島隆彦、佐藤優

注目している二人の論客が、対談をしたという本ですので期待しましたが、予想通りです。 2015年の出版ですので、まだトランプ大統領が決まる前のもので、ヒラリー・クリントンが大統領と予測されていますが、これはかえって良かったということでしょうか…

サマータイム波紋広がる 大抵は疑問の声

オリンピックの猛暑対策とやらで、サマータイム制導入ということを、森喜朗があきらめずに主張しているため、安倍首相も仕方なしに検討するポーズを見せています。 国民の多くが猛反発をしており、特にIT関係や時間に関係する業種の人たちの怒りは激しいよう…

「これが日本の民主主義」池上彰著

テレビでもよく拝見し、本も何冊も読んでいる池上さんですが、日本の民主主義というものについて、かなり厳しく指摘した本です。 日本は第二次世界大戦の敗戦により民主主義というものをアメリカから与えられました。 その中味を皆が理解しているとは言えな…

沖縄県知事翁長雄志氏亡くなる

沖縄県知事で、米軍基地の辺野古移転を阻止しようと努力を続けてきた翁長さんが亡くなりました。 www.okinawatimes.co.jp 翁長さんほどに基地阻止を続けられる人は居ないでしょうから、次の知事が誰になろうとも基地の建設は進められてしまうでしょう。 しか…

「日本全国駅名めぐり」今尾恵介著

日本全国には、鉄道の駅というものが1万以上あるそうです。 その名称は、単にその駅の所在地の地名を付けたというだけではなく、地元の事情、鉄道会社の思惑など、いろいろなものが絡み合ってできています。 そのような駅名、実例を多数あげて説明されていま…

「道路整備事業の大罪 道路は地方を救えない」服部圭郎著

「道路整備事業」と題されていますが、広く自動車社会そのものを問題とする内容となっています。 ガソリン税など、自動車関係の諸税を道路整備にのみ使うことのできる「道路特定財源」という制度は、長い間道路整備の財源として機能し続けましたが、ようやく…

「宅配クライシス」日本経済新聞社

ネット通販の爆発的な増加で、宅配業者の対応能力を荷物個数が上回り、配達員が休みも取れず、長時間の労働を強いられるなど、運送業の限界が見えてきたような状況になったのは、昨年のことでした。 2017年2月23日の新聞には「ヤマト、サービス維持限界、宅…

「内田樹の研究室」より、”愛国的リバタリアンという怪物”

杉田水脈発言問題から、昨年の障害者施設での殺人事件の犯人の植松聖に言及する人が多いということで、内田さんが昨年書いた「愛国的リバタリアン」というものについての文章を再掲したということです。 blog.tatsuru.com 実は、恥ずかしながら「リバタリア…

「脱米潮流」毎日新聞外信部

アメリカが世界の中で超大国として振る舞うというのは、やはり第二次世界大戦後の世界情勢の中でのことだったのでしょう。 そして、共産圏の自壊とともに唯一となったのですが、2001年の同時多発テロに現れているように、アメリカとの闘いを挑む勢力も各地に…

日本人女性では肥満より栄養不足が問題 畝山さんの紹介より

畝山智香子さんの「食品安全ブログ」で紹介されていた、SCIENCEの論文で、日本人の若年女性の栄養不足が問題と指摘されています。 2018-08-03 - 食品安全情報blog 元の記事はScience 03 Aug 2018: Vol. 361, Issue 6401, pp. 440 Dennis Normileという方の論…

「IT汚染」吉田文和著

「IT汚染」とはちょっと広い範囲の言葉のようですが、ここでは「半導体企業の製造工場などの環境汚染」と「IT機器の廃棄」の問題を扱っています。 というのも、やや古い出版で2001年の発行ですので、まだ日本国内でも半導体企業が製造を盛んに実施してお…

ボクシング連盟会長がなんとテレビ生出演 こりゃ当分この話題でもちきりか

様々な問題が噴出してきたボクシング連盟の件ですが、渦中の人連盟会長がなんとテレビに生出演。 疑惑に答えようとしてかえって悪印象を広めたようです。 toyokeizai.net あの日大アメフト事件では、理事長は決して言葉を発せず終始したのとは大きな違いです…

「内田樹の研究室」より、”揺らぐ戦後国際秩序”

内田樹さんの「研究室」、紹介されていたのは毎日新聞に掲載されていた海外の二名の論者の議論で、ドナルド・トランプがアメリカ主導で続けられてきた戦後の国際秩序をぶち壊そうとしており、他国はそれに備えた対応が必要ということです。 blog.tatsuru.com…

驚いたニュース 東京医科大学で女子受験生の成績を操作し不合格へ

これが現在のニュースとは驚きです。戦前の話かと。 this.kiji.is 文科省官僚の息子の不正入学に始まった東京医大のスキャンダルが、次々と明るみに出ていますが、今度はなんと「女子受験生の得点を一律下げて合格者比率を操作」というとんでもない話が出て…

ロシアの懸念は当然のことながら、イージスアショアのアメリカ軍利用

日本とロシアの外相国防相会談が行われていますが、イージス・アショア(地上型イージス)の配備については、ロシア側は当然のように、アメリカ軍のミサイル防衛システムに組み込まれるものとして反対しています。 www.asahi.com 日本はこれを「日本列島防衛…

またもスポーツ界にスキャンダル ボクシング連盟会長に反旗

スポーツが健全な精神を育てるなどとは、まったく言えないようなスポーツ界のスキャンダルが相次いでいますが、アマチュアボクシング界を統括する日本ボクシング連盟の会長を中心とした問題が報道されています。 news.nifty.com どうやら、会長が中心となっ…

気象庁が「30年に一度以上の異常気象」 だからどうだって言うの

7月の天気を振り返り、気象庁の予報官が「30年に一度以下の頻度で起こる異常気象」だと語ったそうです。 news.biglobe.ne.jp だからどうだと言うのかどうか、と思ったらその中ではもちろん「地球温暖化が進んでいるので」とおっしゃったとか。 私は別に専門…

「ルネサンスとは何であったのか」塩野七生著

古代ローマなどを描いた「ローマ人の物語」という大著を書かれた塩野さんですが、元々の興味の対象はルネサンス期のイタリアであったそうです。 大学で卒論のテーマとして15世紀のフィレンツェの美術を扱い、その後イタリアに渡ってさらに見聞を深めていき…

「名作うしろ読みプレミアム」斎藤美奈子著

つい最近、同じ著者の「名作うしろ読み」を読み、面白かったのでその続編も続けて読んでみました。 「はじめに」によれば、本作ではさらに名作の範囲を広げ、海外小説や童話、時代小説まで食指を伸ばしたということです。 ただし、「推理小説の犯人を明かす…