爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

変な成り行きで重要課題に仕立て上げられた衆院議員の定数削減。

自民維新の連立に向けた協議の中で、「そんなこと」程度の企業団体献金問題を隠蔽し、小選挙区に強い維新の思惑もあってあたかも重要課題かのように仕立て上げられた衆院議員の定数削減ですが、自民党執行部と維新との間でおかしな法案が準備されているものの自民党内には異論続出のようです。

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法案は定数を1割削減することを目標とし、一応野党も加えた協議会で検討するものの1年で決まらなければその方向で実施するという乱暴な手法も加えるというものです。

さすがに野党だけでなく自民党内にも同意できないという声が多数上がっているようです。

 

比例だけで50減らすなどというひどいプランは出していないようですが、小選挙区で25減らすなどということをやれば小選挙区の区割りも大幅変更、議員への影響も激しいものでしょう。

 

そもそも「なんで削減しなきゃいけないの」というところがさっぱりわかりません。

ポーズだけのようでもあり、また党利党略のようでもあります。

 

「そもそも」でいえば、一番の問題は現在の衆議院選挙の小選挙区比例代表並立制というもの自体の欠陥をどうにかするのが先決でしょう。

前々から言っているように、民意をより反映するためには全国区制の完全比例代表選挙がもっともふさわしいものです。

これで行えば、政党支持率と議員数がもっとも接近し、死に票が最小になります。

ちなみに、完全小選挙区制がその正反対の性質となります。

 

こういった根本的な考察なしに、とにかく議員数を減らしましょうというのでは、あまりにも乱暴すぎるもので、形だけ見ると代議制民主主義の力を弱めようとする方向にも見られます。

 

まあせいぜいこんな無理法案には自民党議員の方々も立ち上がってもらい、つぶす方向でがんばってもらいたいものです。