参議院の選挙制度について、自民党参議院議員団が案をまとめたそうです。
島根と鳥取で一人といった「合区」に反対して、この前は憲法も変えてしまえと言っていたのに、それは諦めたもののなんとか議員を出せるようにという、猿知恵丸出しの「改革案」です。
1票当たりの有権者数の格差は問題ということは最低限分かっているようですが、その対策としては、埼玉選挙区で2名増やすだけ。
それで「3倍以下」は確保できるからOK。
あとは比例代表の特定枠を設けて候補者を出せない県から優先的に出すとか。
それで議員定数は6増やすそうです。
前から主張しているように、議員本人に彼らを選ぶ選挙制度の改革を決めさせるからこういった恥ずかしいことになります。
選挙制度を審議する別組織が必要です。このような状態が続くのなら。
自らの身を切ってでも公正な選挙制度改革ができる人たちなら必要はないのですが。
もしも、完全に人口比で議員を出すべきであるということならば、参院の「3:1」どころか衆院の「2:1以下」も不当ということになります。
これを衆院のように小選挙区制比例代表並立制などという、珍制度でやりくりしようとするから大混乱を引き起こします。
絶対公正な人口比の議員選出を行おうとすれば、選挙毎に小選挙区を切り分けるということが必要になります。
そんな馬鹿なことはもう止めて、衆議院議員選出はもっとも公正であり、死票が最小になる、全国1選挙区の完全大選挙区制か、せめて各州ごとの大選挙区制とするべきです。
さらに、参議院はそのあり方の前提から変える必要があります。
衆院と同様に人口比の選出で良いのか、まったく違う方式を取り、その代りに参院の役割を変えるべきなのではないかとは考えられないのでしょうか。
例えば、「身分別議会」(そんなのは現代にはふさわしくない?そうでもないでしょう)
富裕層議員と、正社員議員、パートアルバイト層議員、生活保護者議員など、はっきりさせれば誰が誰のために政治をするのかが分かります。
冗談はともかく、
こういったことを、しっかり決めておくのが憲法の役割です。
現憲法にはそのあたりまったくいい加減な記述しかありません。
ここを変える憲法改正ならば必要と思います。