爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

高市政権の政策徐々に明らかに、こんなものでも支持し期待する有権者たち。

高市政権の政策が所信表明演説や記者会見、閣僚たちの発表などで明らかになっています。

予想した以上のタカ派路線、安倍の猿真似といったところですが、有権者が一番求めているのが経済政策、それも物価高対策ということであるにも関わらず、出てくるのが陳腐でしかも野党案の丸のみ(しかも遅らせ放題)というひどさ。

こんなもので良く内閣支持率が高くなるものだと呆れます。

なお、若年層ほど支持率が高いようですが、そこを捉えて「日本では若年層と中高年の分断が進むのか」という趣旨でブログを書こうかと思って調べたら、若年層の支持率が80%というのはひどいとしても、高年齢でも60%以上ということで、まったく分断していないということが分かり、ブログネタとするのは断念しました。

結局、老いも若きも皆〇〇。

 

有権者の期待も相も変わらず経済対策一辺倒というのも嫌気のさすほどですが、まあ生活が苦しい状況でそれが来るのはやむを得ないとは思います。

しかし、「物価高対策」がガソリン暫定税率の廃止や免税点を上げての減税策、電気ガス料金への補助金ということばかりに見えるのはどうしたものか。

(しかもすべて野党案が基で、それもできるだけ実施を遅らせようという魂胆が見えるばかり)

よほど「物価高の原因」というものが分かっていないようです。

インフレをもたらしたのは、長年のアベノミクスの金融緩和の毒が社会中に蔓延し、円安とカネ余り、そこに引き金として海外から燃料高、食料高の波が押し寄せてようやく結実した?のでしょう。

その原因ともいえるアベノミクスの総括もせず、かえってその模倣策を取るかのような姿勢を見せている。

もう日本をどん底に落とそうという策のように見えます。

我が家購読の熊本日日新聞の「くまにち論壇」で北海道大学教授の岩下明裕さんが書いていますが(会員以外閲覧できないようなので引用はしません)、アベノミクスは当時のデフレ状況では有効な面はあってもインフレの今では疑問で逆に物価高を進める恐れがあると書いています。

 

なお、岩下さんはさらに安倍と高市の相違点として、安倍には多くの人材が寄ってきており安倍政治というのはチームの成果だったとしていますが、高市はその周りにほとんど人が集まらないと指摘しています。

政権の基盤は極めて脆弱ということなのでしょう。

 

高市本人の政策だけでなく、閣僚の発言にも物価高など何も考えていないものが見られます。

農水大臣となった鈴木憲和は前大臣小泉の政策を全く継がない意志を示し、さらにコメの増産を否定、その理由として値崩れが不安ということを挙げました。

現在の価格(わずか前の二倍以上)がすでに彼の頭の中では基準となっており、その価格を守ることが至上命題のようです。

そこにはコメ価格が現在の物価高の象徴的問題であり、しかも現実に多くの製品の価格上昇をもたらしているなどということには全く意識が及ばず、ただただ農家(コメ製造者とも言えない)の利権保護しか考えていないことを示しています。

こんな大臣を任命した高市も同罪ということでしょう。

 

安保防衛方面での先走りもひどいものですが、もうこれ以上は触れません。