正倉院に収められている香木「蘭奢待」は足利義政や織田信長が求めて切り取ったなどと伝えられている宝物ですが、これまでその正確な分析はされていませんでした。
このたび、専門家に依頼して詳しい成分分析が行われたということです。
放射性炭素年代測定によると、この植物が生育していたのは8世紀後半から9世紀後半にかけて。
生育場所は特定できないものの東南アジアで、伐採されて日本に持ち込まれたものとみられます。
木の構造は京都大学「SPRING-8」でマイクロX線CTで分析。材内師部と呼ばれる維管束形成層から分化した部分が損傷を受けそのために香り成分が合成されたとみられるそうです。
すると300種以上の化学物質が検出されました。
香り成分ではラブダナブという甘く香る成分が多く含まれていました。
さらに調香師にその香りを分析してもらったところ、それ以外にも甘いバニラ系の香り、スパイシーなアニス系の香りが含まれていたそうです。