昨年の自動車販売でインドが日本を抜いて世界3位になったそうです。
1位は中国、2位はアメリカでそれに続くものです。
「今後はEVも」などと書かれていますが、もちろん現状ではほぼすべてがガソリン車やディーゼル車であるはずで、「脱炭素」などというものがどこにあるのか。
これは中国・アメリカでもほぼ同様であるはずで、この車を動かすのは大量の化石燃料ということになります。
なお、アメリカをはじめとして欧日では自動車の供給はこれまでの保有車の代替が多いのでしょうが、まだ中国、インドでは新規の純増が多いでしょうから、さらに化石燃料消費の純増にもつながるはずです。
インドは人口増も激しく中国を抜いて世界一となるのも時間の問題。
どうもこの過剰気味の世界でさらに歪みを増しそうなのがインド周辺であるようです。
とはいえ、インドだけが問題というわけでもなく、言われているほど世界の中では脱炭素化などというものはそれほど重要視されているわけでもなく、ヨーロッパなどごく一部で言われているだけのものなのでしょう。
なお、私は何度も強調しているように、「二酸化炭素の排出削減で温暖化阻止」などということができるなどとはまったく思っていません。
それよりも重大問題は「化石燃料の供給不足によるエネルギー依存文明の危機」だと考えています。
その観点から見ればこれまで自動車普及の遅れていた地域での自動車急増は化石燃料消費を一段と増やすことになります。
どうやらますますエネルギー事情は厳しさを増すような情勢です。
しかし、だからと言ってインドなどの新興地域の自動車使用を制限などと言うことが許されるはずもありません。
自動車文化というものは、たしかに「快適で便利」ですが、それによって世界がさらに大きくゆがんできたということが事実なのでしょう。
自動車先進地域が率先してそこからの脱皮を図らなければならないはずです。