爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「読破できない難解な本がわかる本」富増章成著

著者の名前やその本の存在自体は分かっていても、ほとんどの人が読んだことがないという本があります。

人類の精神史上、重要な存在であることは分かるのですが、その内容は難解で素人には歯が立たないというものです。

 

この本はそういった「難解な本」をごくごくコンパクトにまとめたものですが、それでもその解説を見てもほとんど分からないというものが多いようです。

 

この本を書いた富増さんという方は、予備校で歴史や倫理などを教えているということですが、大学では哲学科、その後神学科で学んだという、哲学や宗教について詳しいということで、おそらくここで紹介されている難解本も原典を読まれているということでしょう。

 

扱われているものは、宗教、哲学、政治、経済などの歴史的なキーともなるような本で、現在のそれぞれの分野はそれらの存在の元に発展してきているようなものなのですが、とはいえ、誰でもそれらの原典を読むことは難しく、またそれを読む必要もたいていの場合は無いと言っても良いでしょう。

 

それでも、ちらっとその雰囲気だけでも覗いてみる程度のことはしてみても良いのかもしれません。

 

60冊の本が紹介されていますが、そのいくつかを「題名だけ」でも並べてみましょう。

 

プラトンソクラテスの弁明」、アリストテレス形而上学」、「般若心経」

ベーコン「ノブム・オルガヌム」、カント「実践理性批判」、ヘーゲル「歴史哲学講義」

キルケゴール死に至る病」、ニーチェツァラトゥストラはこう言った」、ハイデガー存在と時間

ホッブスリヴァイアサン」、マキャベリ君主論」、ルソー「社会契約論」

アダムスミス「国富論」、マルサス人口論

 

ほら、何となく名前だけは聞いたことがあるでしょう。

 

ちなみに、私はこの本で紹介されている本の中で読んだことがあったのが「君主論」と「21世紀の資本」だけでした。

 

読破できない難解な本がわかる本

読破できない難解な本がわかる本

  • 作者:富増章成
  • 発売日: 2019/03/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)