経済というものはどうも分かりにくいものですが、金の動きというものは誰にでも関係があり、政治の動きも経済に左右されます。
知らないでは済まされないのですが、簡単には分からないものでしょう。
それをできるだけ分かるように、日本経済新聞社が11人の経済学者にそれぞれの分野をできるだけ簡単に?説明してもらったというものです。
ただし、私はいつも考えていますが、現在の経済や社会というものは色々な環境、背景、偶然、そして多くの人間の欲望でできているものだと思います。
現在の経済の説明と言うのはいくら精緻にしたところで、真実やあるべき姿とはまったく関係がないもので、単に「今はこうなっている」という話に過ぎないと思います。
この本もいくら現状に沿った説明であっても、「でも違っている」と感じずにはいられないものを含んでいます。
「法人税を高くすると企業が海外に逃げ出すから諸外国並みに低くする必要がある」などと言われても、それは違うだろうと思ってしまいます。
「今日増税しなければ明日の重税につながる」と言われても、政府自体がそんなことは無視しているようです。
経済学者の言うことなど聞いても仕方ないということなのでしょうか。
そんなわけで、読んでいる途中で嫌になって放り出しました。
現役のビジネスマンならこういった社会のこういった経済をきちんと押さえておかないといけないのでしょう。
しかし、こっちはもうそういった現実には背を向けても良いような引退者です。
このような経済理論には影響されず、理想を追っていきましょう。