爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

日本人の英語力は世界何位というニュースの裏側だそうです。言語社会学者の寺沢拓敬さんの記事。

どうもこの時期に「日本人の英語力は世界で何位、何位下がった」とかいったニュースが流れるような気がしていましたが、その背景が解説されていました。

言語社会学者の寺沢拓敬さんという方が、Yahooニュースに書かれていました。

news.yahoo.co.jpEF Education First というスウェーデン発祥の語学学校から発展して世界最大級の語学教育会社となったところが、オンラインの英語力診断テストを実施しているのですが、その成績を国別に集計して結果を公表するのが毎年この頃だそうです。

 

その結果を見て、大手のマスコミまでが「日本は何位でいくつ下がった」とかいったことを報道していますが、そういったことは言えないような性格のものです。

 

まず、EF社のテストを受験する人々がその国の中でどのようなグループを形成しているのか、まったく調べられてもいません。

そもそも、まったく英語に縁のない人々はそのようなテストを受けるはずもないし、逆に英語ペラペラの人々もそんなテストは必要ないでしょう。

 

以前のこのランキングを見ると、日本は2011年にはインドより上、2012年から2015年までは香港より上だったそうです。

これだけ見ても、そのランキングなるものがほとんど実態とは関係ないことが分かるはずです。

 

寺沢さんも最後に締めくくっていますが、このランキング発表はあくまでもEF社の営利目的であるということを忘れてはならないでしょう。