またまた、「出張帰りの電車車内で読み飛ばす」タイプの本で、おそらくかつて会社勤めの折りにその用途で買った本でしょう。
「なるほど倶楽部」という匿名のライターの編ということで、様々な項目の雑学を次々と羅列しているというもので、他愛ないと言えます。
こういった本を読む時に、「ああそうなのか」ということはもうほとんど無いのですが、時たま知らなかった知識に出会うという楽しみもあります。
それと共に、「編著者の間違い探し」という楽しみもあるという、アマノジャク的な興味もあります。
「御用達」は「ごようたし」か「ごようたつ」か。
「ごようたつ」の方は漢字通りに読んだもので、「ごようたし」が正しいものと思っていました。
しかし、実際には江戸時代の辞書に「ようたつ」と載っているということで、現在の古語辞典にも「のちには”ごようたし”と読むようになった」と記載されているそうです。
「学ラン」の「ラン」は何か。
これは「オランダ」のことだそうです。
江戸時代、オランダからやってきた人たちが着ていた詰襟の服を、人々はオランダ人が着ている服と言う意味で「ランダ」と呼んだのですが、その後明治時代になって学生が詰襟を着るようになった際に、学生のランダということで「学ラン」と言ったとか。
世界で一番多い姓はなにか。
英語圏の「スミス」などもかなり多そうですが、やはり圧倒的なのは中国です。
中国1位の「李」は中国人の7.9%ですが、その人数は1億人以上、2位の「王」3位の「張」も合わせるとその3姓で2億8000万人だそうです。
サンマの学名について。
これは「残念でした」のものでした。
サンマの学名はコロラビス・サイラ、関西でサンマのことを「サイラ」と呼ぶことがありますが、もしかしたらこれは学名からとったものかもしれませんね。
と書かれていますが、本当は逆です。
サンマを最初に学名をつけて発表したのは、ペリーと共に来日したアメリカの学術調査団のブレポートと言う人で、紀伊半島のサンマの方言「サイラ」にちなんで学名を付けたそうです。
まあ、普通は生物の「学名」なんて一般の人が意識するはずもないですね。
ケチを付けるところはいくつかありましたが、全体として中々レベルの高い内容だったと思います。