爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「民主党」「鳩山」は触れるだけでも穢れるような日本政治の汚点なのか。

安倍総理が選挙応援の演説中に、立憲民主党を「民主党」と言い間違えているようです。

これは単なる言い間違いではなく、かつての混乱の民主党政治と今の立憲民主党とを関連付けたいという思いがあるのではと解説されています。

www.huffingtonpost.jp

さらに、鳩山元首相に至ってはその名を出すことすら憚られるような、まるで忌むべき歴史上の汚点のような扱いです。

headlines.yahoo.co.jp

上記、文春の記事も「鳩山由紀夫」というだけで最低最悪の存在であり、韓国の文大統領はそのような存在と同様だという意味で使っているのでしょう。

 

しかし、本当に民主党政権鳩山首相というものはそのようなものだったのでしょうか。

 

日本のこれまでの政治を取ってきた自民党政権というものが、アメリカに従属したものであり、また官僚にその政治の実権を渡し、政治家には利権のあるものだけを提供するという状態であったものを、少しばかり方向転換させようとする程度のものであったのが民主党政権だったと言えるだけでしょう。

sohujojo.hatenablog.com

そのため、政権奪取後に小沢一郎が中国に財界人などを引き連れて訪問したり、辺野古沖への基地移転を差し止め別の候補を探すと言った発言で、アメリカの逆鱗に触れました。

さらに、官僚主導の政治に一石を投じる(その程度のものでしかありません)ために国費支出の見直し(事業仕分け)や、天下り廃止といった方針を示しただけで官僚の猛反発を受けました。

それに、財界やマスコミと言った既得権益者たちも加わり、政権総攻撃が始まったわけです。

 

小沢一郎の政治資金問題など、なんども検察が却下したものを執拗に審査会にかけることで資金疑惑があるかのように誘導したり、鳩山の母上が政治資金を出したのを大問題のように報道することでイメージ破壊を進めました。

 

東日本大震災がちょうど起きたのも不運でした。

自民党政権だったらあれがもう少しまともに対処できたと思っている人も居るのでしょうか。

まず似たようなもの、あるいはもっと悪かったかもしれません。

民主党政権にその責任を負わせて葬りされたのは自民党にとってはラッキーでしょう。

 

その結果、鳩山や管といった邪魔者は葬り去り、御しやすい野田に政権を渡して消費税増税まで民主党政権にかぶせてから政権を取りました。

 

その後の、アベノミクスの幻の景気回復についてはこれまでも何度も批判していますので繰り返しません。

 

しかし、「民主党」「鳩山」と言うだけで何か批判したかのような気になると言うことはそれほど根拠あることではないと思います。