爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「夫婦格差社会 二極化する結婚のかたち」橘木俊詔・迫田さやか著

京都大学名誉教授で現在は同志社大学の橘木先生は格差に関する論文を多数発表されているようですが、個人の格差だけでなく家族全体の格差も大きいということで、夫婦単位の格差の問題を書くにあたり女性の意見も取り入れたいということで指導されている同志…

「なつかしの昭和30年代図鑑」奥成達 文・ながたはるみ 絵

詩人・エッセイストの奥成さんは昭和17年生れということですので、私より10歳ちょっと年上の方です。奥成さんが書いた文にイラストレーターのながたはるみさんが絵を付けました。昭和30年に著者は中学に入ったそうです。30年代は著者の中学から始まる学生時…

八朔祭(はっさくまつり)開催とのローカルニュース

熊本県では山都町で八朔祭りが昨日の9月7日に開催されたというニュースが流れました。 山都町の旧矢部町(通潤橋で有名)で江戸時代から続いていたという歴史ある祭りで、毎年奇抜な山車を作ることでも有名です。(地元では)さて、それはいいのですが本日…

「水平線までの距離は何キロか? 文系でも楽しめる”およそ数学”の世界」沢田功著

物性理論が専門で石川工業高専准教授という著者が、=(イコール)だけを求める数学ではなくおよその解を求める実用数学について語っています。小学校からずっと習っている算数・数学では当然のことながらイコールで答を書かなければテストで点を貰えません…

「ニッポン野球は永遠に不滅です」ロバート・ホワイティング著

著者は日本在住のジャーナリストで、スポーツから見た日米文化比較論を最近も盛んに出版しているようです。イチローや野茂についても書いていますが、この本はそれのはるか以前、まだ日本人が大リーガーになるなどということは考えられず、助っ人ガイジンと…

「イスラーム教徒の言い分」ハッジ・アハマド・鈴木著

著者の鈴木さんは親の代からのイスラム教徒ということで、大学もエジプトのアズハル大学でイスラム学を学び、その後大使館や商社に勤務して中東や東南アジアに在住してきたという方です。 日本人でもイスラム学者の書いたイスラム紹介書といったものはありま…

「体育会系人間の取扱説明書」本郷陽二著

他愛の無い本ですが、最近身近に「体育会系」という人に関して考えさせられることがあったので読んでみました。体育会系とは言わずと知れた学生時代に本格派の運動部でならした人々のことを指します。高校大学などで楽しむスポーツなどをやった人達は本書で…

「川と国土の危機 水害と社会」高橋裕著

河川工学が専門で水害関連では権威と言われる東京大学名誉教授の高橋先生が岩波新書に一般向けの解説書を書かれました。日本列島は数々の自然災害の脅威にさらされており、ドイツの会社の災害リスク評価によれば東京・横浜が指標710であるのに対し次がサ…

異常気象?

今夏の日照不足、多雨量は明らかに異常と思える程度であったためか、テレビでは異常気象と気候変動を取り上げた番組が花盛りです。とはいえ、それらはどうも”バラエティ”扱いのようですが。誰でも持たざるを得ない気象への不安感に付け込んで視聴率を取りた…

「奇貨おくべし 飛翔篇・天命篇」宮城谷昌光著

呂不韋の物語ですが、前半の部分はあまりにも想像の部分が多いようで気になったので最後の2巻も一気に読んでしまいました。 そもそも呂不韋という人は前半生の部分はほとんど知られていないようで、記録に出るようになったのは秦の公子子楚と出会ってからで…

避難勧告・避難指示

1日は防災の日だったということもあり、昨日はテレビ新聞でいろいろと災害関連の記事がありました。 「気候変動」とか「これからどうなってしまうのでしょうか」などといったマスコミ特有の煽り論調はとりあえずここではおいておくとして。広島の土砂災害の…

「ウナギ 地球環境を語る魚」井田徹治著

著者は専門の研究者ではなく、共同通信社の記者として長く科学関係の報道をしてきたという方ですが、本書内容はまったく適切なものと感じました。今年はニホンウナギの絶滅危惧種指定というニュースが大きく報道されましたが、本書の出版は2007年で、実…