爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「なつかしの昭和30年代図鑑」奥成達 文・ながたはるみ 絵

詩人・エッセイストの奥成さんは昭和17年生れということですので、私より10歳ちょっと年上の方です。奥成さんが書いた文にイラストレーターのながたはるみさんが絵を付けました。

昭和30年に著者は中学に入ったそうです。30年代は著者の中学から始まる学生時代に当たるわけです。私にとっては物心ついた頃から小学校の時代にあたりますが、著者の記した世相には覚えがあるものがたくさんありました。

トニー谷のソロバン、というのも懐かしいものです。学校の授業でソロバンを習うこともありましたが、皆カチャカチャやったものです。
動物園・お子様ランチ・デパート屋上遊園というのも私の子供の頃も変わらずありました。たまに親に連れて行って貰ったのを懐かしく思います。

文通・ペンフレンドというのも昭和40年代に入ってもまだ残ってました。自分ではやってみたことは無いけれどどうだったんでしょう。
渡辺のジュースの素というのも残ってました。昭和30年代後半に爆発的に売れてその後急に消滅したそうです。

著者はガリ版刷りの中学校卒業文集をまだ持っているそうです。私も昭和50年くらいまでの学校関係のものはガリ版で作った覚えがあります。しっかりとガリガリ音をさせないときちんと字がでないので結構難しかった覚えがあります。刷るときもコツがありうまくやらないとムラができてきれいには刷れませんでした。

さて、本書もいつもの市立図書館で借りてきて読んだのですが、中に無数のボールペンのラインが引かれ、あちこちに書き込みされていました。内容を見るとどうも作者と同年輩の男性のようです。若い連中の非常識というのは嫌になるほど見ていますが、老人にも言語道断の非常識者が居るようです。